ただ、何度もしつこく誘い続けるのは

私のプライド(?)が許さなかった。


しかしながら、彼から音沙汰がないことにも

耐えられなかった。


(どうしてこんなにも彼に会いたいんだろう。

本当に彼じゃなければダメなんだろうか? 

見た目が好みで知的で、

話が合う人は他にもいるかもしれない。

自分は仕事と家庭で疲れているから、

気分転換さえできれば彼じゃなくても

誰でもいいのかもしれない。)と思おうとした。


試しにキスとかセックスしてみるというのは

Xで懲りたので、もう少し

まろやかなことをしてみることにした。

 





“彼以外で、ときめきそうな人を見つける”


私は、通勤ルートでそのミッションを

試してみることにした。

通勤ルートを少し変えると、

土地柄、おしゃれに敏感だったりIT系や

省庁系などの、いわゆる“いい男”という人種

多そうだった。


(別に、彼じゃなくても

印象の良い男性はいくらでもいるはず。

見慣れた夫以外の男性を見て、

少し目の保養をしたかっただけって分かれば

気持ちも落ち着くはず。)

 

意識高いエリアにある駅でも

行き交う人を次々に観察した。

(客観的に見たらかなり怪しかったと思う。。)


男性も女性も、みなとてもオシャレだ。

男性だけに注目すると、

ラテン民族風にワイルドなヒゲ面をした人も、

いかにも仕事ができそうな人も

仕立ての良いスーツを着こなしている人も、

たくさんいる。


でも、ただそれだけ。


何人も何人も見たが、

彼に対して感じたような、

一瞬にしてグラッくるような男性は

見当たらなかった。


そういう観察を、通勤途中に

何度も繰り返したが、結果は同じだった。