彼とあまり連絡を取らずにいた期間に、
彼が話していたパックスという制度に関して
新聞で読み、
連絡したくなるが我慢した。
他にも、思わず彼に連絡したくなる事が時々あったが、我慢する事ができた。
“こうやって、あと少し時間が経てば忘れられる。”と、ホッとした。
それなのに、思いもよらないきっかけで
フラッシュバック(?)のようになってしまった。
仕事中の勉強会で、海外からきた先生の話を聞いている時に、その先生が突然、
「ところで私は◯◯から来ました」と言った。
それまでは、長いこと興味のあった分野についての話に集中していたのに、
◯◯という地名を聞いたとたんに
胸がドキッとしてしまい、
その後の話はすっかりうわの空になった。
彼との会話を思い出したからだ。
“僕は独身で家族もないから、
今のうちに若い頃の夢をかなえるために
海外に行こうかなと思っているんだ”
“海外のどこに?”
“僕の分野の聖地、◯◯だよ。tefeさんも一緒に来る?tefe さんの分野の最先端をやっている場所でもあるよね”
と、本気なのか冗談なのか分からない内容だった。
きっと、彼は冗談で私を誘っているのだろうと
推測しながらも、
やめておけばいいのに
“実は私も、◯◯に来ないかって声をかけてもらっている所なの。先輩とか元上司とか、やっぱり◯◯に留学したり派遣される人が多くて、
そういうルートがあるんですよ。”と、
つい本当のことを言ってしまった。
そこで彼が動揺するかどうか
見てみたかったのかもしれない。
すると、彼は予想外にも
「いいじゃない!」と言ったのだ。
動揺は感じられなかったが、
心から大喜びという感じでもなく、
少し微妙な気持ちになった。
どちらか一方の極端な反応だったらよかったのに。
彼が誘ってくれなくても、
実際にそういった話があったのは事実であり、
行ってみたいと思っていた。
世界はこんなに広いのに、◯◯という地名がが
ピンポイントで一致するのも
なかなかな偶然だ。
ただ、先方から、
滞在費などは自分で工面するよう言われていて、それに関わる資金調達作業が面倒くさくて
準備していなかったのだ。
彼の存在により、
不純な動機と入り混じったとき、
実際に物事を進めていくための
原動力になるのかもしれない。
※ここに書いたのは、12年前くらいの話なのですが、そこから10年くらいたった去年、
彼が念願の場所に赴任できました。
以前、その話が決まった時のブログを
書いていたのでリンクを貼ります。
↓↓
ーーーーー
せっかくの勉強会だったのに、
そんな風に彼とのことを考えてしまい
なんだかボーっとしてしまった。
もし一緒に◯◯に行けたら…
独身で身軽だったら実現可能性はあった。
でも家族のことを考えたら無理。
いや、単身赴任という形もあるよね、
などなど、しばし妄想にふけった。
帰宅して音楽でもかけようとするが、
選ぶ曲がどうにも偏っている。
久保田俊伸の“ミッシング”、福山雅治の“スコール”、平井堅の“思いが重なるその前”に、徳永英明の
“恋に落ちて”、フランソワーズアルディの
“レットイットビーミー”など。
聴きたい曲が、どれも、いかにもという
恋愛ソングばかりだった。
しかも普段は聞き流している曲たちの歌詞を
じっくり解釈してしまったりして、
ただのラブソングかと思いきや
禁断の恋や不倫の恋を歌っているのかな?など
ひとりであれこれ考えているうちに
時間があっという間に過ぎた。
理性的な頭に切り替えるために
彼と連絡を取らない!と決めた矢先なのに
理性的な頭を使う勉強会の最中に
けっきょく、彼とのことを考えてしまい、
私ってどうしようもないな…と思った。