NTTデータの町田欣史さんによるリスクベースドテストの勉強会 | TEF-DO

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TEF北海道テスト勉強会「TEF-DO」

みなさんこんにちは。小楠です。
久々の更新になってしまいました・・・

2014/12/17に、なんと!!!
NTTデータの町田欣史さんが、TEF道で「リスクベースドテストにおけるリスク分析の妥当性評価手法の提案」について話してくださいました

町田さんはQCDのバランスをとってテストを行うための解決策の一つとしてリスクベースドテストを行っているそうです。手を抜くところは手を抜き、しっかりやるところはしっかりやるというように効率よくテストができるように日々、実践と検証をされているのです!!そのお話を具体的に教えてくれましたヾ(*´∀`*)ノ 

リスクベースドテストを行う流れについては、とても具体的にお話ししてくださったのですが、要約するとこんな感じです。

(1)テスト対象(機能など)に欠陥が存在する可能性に関わる要因(リスク要因)をいくつか定める。

(2)(1)で挙げた要因ごとに、各テスト対象に対してリスクの大きさを1点~3点などの数値で評価する。

(3)それぞれのリスク要因に対する重みづけをして、テスト対象ごとに(2)で設定した数値の加重合計を求める。
 →リスクの発生確率に対するリスク値

(4)テスト対象に欠陥が存在した場合の影響度について、(1)~(3)と同様に評価する。
 →リスクの影響度に対するリスク値

(5)発生確率と影響度のそれぞれのリスク値を掛け合わせて、テスト対象ごとのリスク度を求める。

(6)リスク度(あるいは発生確率、影響度のリスク値)を基にリスクの高・中・低を定める。

(7)リスクの高いものについてはテストを増やし、低いものについてはテストを減らす。
  ・テストを増やす/減らす方法としては、観点やテスト技法の網羅度を変えるなどする。
  ・ベースライン(通常のボリュームのテストをする)をどこにするかはプロジェクトの特性によって変えている。
  ・ベースラインをリスク高にすれば全体のテスト量は減る(リソースが限られているときなど)
  ・ベースラインをリスク低にすれば全体のテスト量は増える(強化テストなど)

そして、上記のテストが妥当かどうかを検証したお話もしてくださいました。まとめると、こんな感じです。

・重回帰分析で妥当性を検証した
 →その結果、リスク要因と欠陥数の間に相関があるといえることがわかった。
・どのリスク要因が相関に寄与しているかを分析した
 →相関の低いリスク要因は、次の機能追加開発時に除外することも考えられる。
・影響に関するリスクと欠陥数の関係を分析した
 →重要度の高い欠陥は、影響度に関するリスクが高い機能から検出されていた結果となった。

今後はさらに実践を積み重ねてさらに検証を重ねるそうで、また続きをお聞きしたいですヾ(*´∀`*)ノ 
町田さん、またお待ちしております!

この後、時間いっぱい質疑応答が行われ、その後懇親会でブドウエビ食べましたー キャッキャ(*´∀`) (´∀`*)ウフフ
TEF道は去年はみんな忙しかったので、今年はもっとがんばりたいと思います♪

(参考)今回の講師のご紹介
町田さんってこんな方
コラム:テスト自動化の現状
本の紹介