『データ指向のソフトウェア品質マネジメント』ワークショップ | TEF-DO

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TEF北海道テスト勉強会「TEF-DO」

おばんです!!
中岫です。

『データ指向のソフトウェア品質マネジメント』ワークショップ
の運営&参加してきたのでレポートしま~す。

まず、タイトル長いですね。
とりあえず、『デートWS(ワークショップ)』とでも略しておきますかぁw

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日 時:5/18(土) 13:00~17:40
会 場:札幌市北区民センター『児童室』
参加者:15名

アジェンダ
1.ガイダンス&G内で自己紹介
~前座~
2.「意外とすぐ使えるメトリクスの紹介」
~本番~
3.「不具合の可視化による開発終盤の品質管理」の解説&演習(2章2節)
4.「工数見積りの妥当性確認」の解説&演習(4章1節)
5.メトリクス活用目的、測定方法の明確化(1章、6章)
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【ガイダンス】
今回のワークショップの趣旨説明とグループ分けした参加者同士の自己紹介。
いつもと色が違うワークのせいか、見知らぬ人が多し。
最近は、外の勉強会に行くと顔見知りが多かったので、新鮮。
マネージャ層が多いのか、自分よりも上の方が多かったです。

まずはメトリクスを取る上で肝のところを説明。
“「経営における上位の目的」に対して、「品質データ分析における直接的な目的」を関連づける”
これ意識しないと、なんでこんなの収集している?必要なの?となるので、すごく大事だなと思いました。

次に「3大基本メトリクス」の紹介。
「欠陥」、「工数」、「規模」
内容に差があれども、どんな組織において、収集されているデータ。
この3つで“プロセス系”のメトリクスはほぼ網羅可能とのこと。
複雑度等の“プロダクト系”のメトリクスは、言語依存な面が高いから基本的なメトリクスを定めるのが難しいとのこと。
なるほど、確かに“プロダクト系”と考えてみると汎用的なモノって難しいかも。


【意外と使えるメトリクス】
ということで、自分から次の3つを紹介させていただきました。
・ニコカレ
・バーンダウンチャート
・EVM
※それぞれの詳細はWebで

これらの3つを選んだ理由は、なんとなくマネージャ層が多そうなのでプロダクト管理系をチョイスしたつもり。

まずは「ニコカレ」から。
「ニコカレ」がメトリクス?
と思う方もいると思いますが、数値化することでメトリクスになっちゃいます。
各ニコマークをポイント化して折れ線グラフに表示。
個人の積み上げ、チームの平均、チームとしての積み上げを表示。
用途はというと、
・週単位でグラフを確認すると進捗に現れない部分が見えます
 チーム全体で下がっているなど。
 全体ポイントが低いときってだいたい品質がアレな感じです。
・節目の振り返りでタイムラインとして活用できます。
 グラフにイベントを記録しておくとさらにOK。
あとシールよりもホワイトボードに顔を書いてもらうと喜怒哀楽が見えて良いですよ~。

バーンダウンとEVMについて。
この二つは元データは異なるのですが、用途は大きく変わらないかと。
ただ、開発者視点だと残作業がなくなって見えるバーンダウンが、
管理者視点だと完成物が積み上がるEVMが好まれる傾向。

EVMは最終コストと成果物の進捗の乖離が見えるのでコスト意識も芽生えるけど、
開発中に開発者に見せるとプレッシャになるのでご注意を。

バーンダウンとEVM、特にEVMの方は収集しづらいと思っているかもしれませんが、足を使うと簡単に取れます。
最初からシステムありきで、担当者にお任せすると失敗します。
なので、まずは足を使いましょう。

足を使うとは、
朝会をやっているなら朝会で、朝会などやってなかったら直接、担当者に確認。
気軽に毎日聞くだけで、データが取れます。
一日30分もかかりません。
手間はかけても時間をかけない

あと、ただ取れるだけだと意味がなく、アクションを起こしたり、効果を実感できるようにしないと定着しません。
そうすると、開発者も協力的になるので楽になります。

ということを話させていただきました。



【不具合の可視化による開発終盤の品質管理】
オープン-クローズチャートと不具合検出率を使ったワーク。
最初は、一見問題なさそうなグラフを出して、グラフの問題点、改善点を探すワーク。
その後、正したグラフを序盤、中盤、終盤という形で段階的に見ながら、初見と対応アクションを考えるワークへ。

オープン-クローズチャートなど不具合の状況を可視化するのは、
収集が用意で基本的なメトリクスだと思うのですが、なかなかアクションを起こせない…。
でも、実際にはいろいろできるということがわかるワークでした。

あと数値だけではなく内容も見極めた上でのアクションが必要。
“定量的に問題の兆候を検知し、定性的に問題の本質を見極めることが大事”
ということを話されていました。



【工数見積りの妥当性確認】
主に回帰分析の説明だったのですが、半分Excel教室化。
まあ、出し方を知ることも大事ですから、分析方法を身につけて、現場でやってみてください。
これ、使えるようになると分析の幅が広がりますので、大事な道具。


【メトリクスの活用目的】
今回はGQMをブレークダウンした感じのフレームワークを使ったワーク。
たしかに純粋にGQMやるよりとっつきやすい、と思いました。
それでも、周りを見ると実際にメトリクスを考えたことがない方は手が止まる様子。
でも、ここが大事なところ、現場でもやってみてくださいね~(と上から目線な自分)。

#このワークは時間が押していたため、駆け足に。
#これだけでも、時間をかけてワークをやりたい。


【感想】
参加者によって求めている内容に差はあれど、概ね楽しんでいらしたと思います。
また、メトリクスを使った事例に対して飢えている感じでしたが、
まあ、今回のワークを通して得た知識を実践して、今後事例発表してください!!と思います。

あと、「デート本」ですが、ワークを通して改めて良い本だと思いました。
#それにしても「デート本」って、資料に思いっきり明記して、自分で言ってたなぁw

では~