一般の学校で実践は無理?不登校30万人超「学びの多様化学校」で行われていること

 

・担任も生徒が選ぶ…子ども主体の学校で行われていること
“子どもが持っているのは義務ではなく「学習権」”とのことで、これはめちゃくちゃ大事な視点ですね。
未だに「学習権」を「こどもは教育を受ける義務がある」と思っている教員や保護者も多いです。
義務は「保護者はこどもに教育を受けさせる義務がある」であり「こどもは教育を受ける権利がある」のが正しいです。
また「保護者はこどもに教育を受けさせる義務がある」というのは、親の都合で教育を受けさせないのはダメということで、こどもが教育を受けることを拒否(学校に行くことを拒否)することは「こどもの意見表明権」として守られる必要があります。
こういうと「みんな、学校に行かなくなるのでは?」と言われることもありますが、学校にいる子にフリースクールスタッフなことを知られ「自分も不登校になろうかな」と言われたときに、「別にいいよ」と伝えても、今のところは100%「やっぱり、やめとく」と言われるので、今どきのこどもにとっても「学校に行かない」はハードルが高いようです。

“「すべての授業はオンラインも併用のため通学してもしなくてもOK」、「学校のどこで授業を受けてもOK」、「担任教師は生徒側の選択制」、「時間割は教師と生徒が相談しながら一緒に決める」”とのことで、これが学校でできるならフリースクールはいらないですね。
ただ、結局58校しかないことを考えると、不登校になってもすぐに学びの多様化学校に移れるかと言われると、かなり怪しいなと思います。

・どこまで生徒を見守れるか 先生が試される
“「学びの多様化学校を51%にしましょう」と提案している”とのことで、確かに教員の人数は年々減ってしますが、多様化学校で求められるスキルは一般的な教員のスキルとは異なりますし、それこそ民間フリースクールのスタッフなどを活用していくこともできるのではないかと思います。
当然、それなりの研修を受けたり、試験を受けたりする必要はあるかと思いますが。
逆に、それなりの研修を受けていなければ、教員であっても務まらないようにも思います。

・学びの多様化学校の実践を一般の学校に広げるアイデア2つ
“1つ目は、不登校の原因となっているボタンのかけ違いをかけ直せるチャンスを増やすこと。そのために自分で自分の場所を選択できるようにする”とのことで、正直隣の学校に転校すれば学校に行けるようになるのにと思うこともあります。
フリースクールに関わっている側の人間ですが、フリースクールよりもまずは隣の学校に通えるようにというのが大事な気がします。

“子どもたちに選択させようという論は増えているけれど、実は社会と大人が「学校は行かなくてはならない場所であり、将来の苦労を背負い込まないように今苦労しなさい」と子どもに迫る、脅迫的選択肢になっているところがまだまだある”とのことで、これは本当に多いですね。
教員が言う場合だけじゃなく、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーが言う場合もあるようです。
また、ママ友や親戚など学校外の人から言われることもあり、本当に本人や保護者にとっては辛いことです。
私自身も不登校で学校へ行っていなかったけれど、最終的に通信制高校を卒業しました。
大人になってからですが通信制大学を卒業して国家資格も取得しました。
私の場合は発達障害の診断は受けていないものの、ずっと精神科に通っていたので不登校の中でもしんどい部類だったと思います。
安易に「不登校になっても大丈夫」とも言いませんが、一番大切なことは二次被害で精神的に病んでしまうことがないようにするということが大切です。
「不登校」と「精神疾患」、どちらが将来の苦労が多いかは比べるまでもないことです。

・ICTの可能性と積極的な活用は活路開く鍵になるか
“ICTの積極的活用”とのことですが、ICT支援員の立場からしても結構難しいように思います。
こどもの個人情報などの問題もありますし……。
まあ、先生の声だけをピンマイクで拾い、こどもの声は基本的に入らないようにするとか、別に教室の様子を映し出す必要はなく、資料の共有のみにするという方法もありますが。
一般的な学校の先生からすると自宅からでも他の子と同じように授業を受けられるという視点で考え、逆に個人情報の壁を理由にオンライン授業をためらっているようにも思います。
また、全クラスの教員が同じように対応するスキルがあるのかという問題もありますね。
放課後の対応自体は一般の学校でもやっているようですが、それはそれで教員の負担も大きそうです。
そう考えると「学びの多様化学校」はすぐには作れないから「オンライン学びの多様化学校」を各自治体に一つは作るほうが良いような気もします。
わざわざ箱物を作らなくとも良く、少ない教員数でも開校できますから。
いわゆる適応指導教室の教員を増員して、オンライン対応スタッフを配置すれば、普段はオンラインだけどたまにリアルで教室にやって来るというような使い方もできそうですね。

習い事や旅行に行けない「体験格差」を保護者の自己責任にするのがまずい理由
 

・体験が少ないと「選択肢の幅」が狭まる
選択肢の幅が狭まるというのは経験則としてもありますね。
こども食堂などでも、生活困窮家庭の子を連れて行くと野菜のことを「草」と呼んだり「食べられるものがない」と言っている子がいました。
最初は食育も目的に栄養バランスの良いものが提供されていたのですが、あの子達からすると「普段食べていない=食べ物じゃない」みたいな扱いでした。
それはそれで大人にも気づきがあったし、揚げ物などのそういう子達が食べ慣れているものから少しずつ変わったものも提供して食べられるように変えていったりとお互いに変化していくきっかけができてよかったですけれど。

・日本に根強い「自己責任論」とお祭りにもある格差
お祭りのもある格差という意味だと、私の経験則だと生活困窮家庭のほうが金遣いが荒い場合もありました。
お金の価値が分かっていなかったり、お祭りでは散財するけれど毎日のご飯はちゃんと食べていなかったりするようでした。
後、うちは生活的には困窮していなかったけれど、両親が体験活動を重視していなかったので体験は少なかったです。
それでも時代的にこども会には参加できていたし、会社の運動会や旅行に連れて行ってもらえるということはありました。
前者はともかく、後者は裕福な家庭の子でも今の時代だとないでしょうね。
だから余計に親が体験活動を積極的に提供しないと格差ができてしまうでしょう。
同級生のお母さんやお兄さんが自分のこどもや弟と一緒に連れて行ってくれるという時代でもないでしょうし。
うちの地元の場合、まったくないということもありませんけれど。

・体験格差の解消に向けて、地域社会で体験を支える
いわゆる『居場所』で行われている体験格差解消は行事をしっかりすることだったりします。
学校でも行いますが、誕生日プレゼントやクリスマスプレゼントといった、物が貰える体験は学校では提供しづらく、こども食堂などで行われています。
また非現実的な体験という意味では、岸和田市ではまだまだこども会がやっている……と思います(こどもがいないので直接参加したことはありません)。
地域イベントの案内がよく学校で配られているので、そういう意味では学校が結構無料で参加できる体験を案内してくれていますね。
もっとも保護者が申し込んでくれるか、こどもだけで参加できないようなイベントだと参加できないということもあるでしょうけれど。

・教員が心にとどめておきたい、子どもたちの「多様な背景」
私がスタッフをしていた不登校支援の居場所は、児童相談所管轄だったこともあり、それこそクリスマスプレゼントやお年玉の話はあまり出さないようにと言われていました。
体験活動という意味ではクリスマス会を行ったり、手作りのプレゼントを交換したりもするのですが、金銭的な話はNGという感じですね。
夏休みの宿題で今でも記憶に残っているのは、1年生なので絵日記です。
旅行のことを書き「お母さんと弟とおばさんとおじさんと……」という感じでズラズラ書いていたのですが、それに対する教員のコメントがすべて「お父さんはどうしたの?」だったことです。
単にうちに父親が出不精で旅行には一緒に行ったけれど、釣りなどには参加しなかっただけなのですが、もし夏休みの間に離婚しているなどだったらどうしたのだろうと思います。
逆にそのことを確認したかったにせよ、それはこっそり口頭でこどもに聞けばいいことで、絵日記の複数ページにコメントで書くようなことではないでしょう。
また、親子関係が悪い場合にも嫌がらせにしかなりません。
もしかしたら、酷い虐待が背景にあってお父さんのことを書かなかった可能性もあります。
こういう想像力をちゃんと働かせられる人が教員になってほしいですね。

「不登校」過去最多の日本、米国の心理カウンセラーが懸念する支援の問題点

・「心理療法の専門家への接続」が確立されている
“日本との大きな違いは、アメリカでは不登校を法的に許していない点です”とのことで、これだけ聞くとアメリカのほうがひどい印象になってしまいますね。
“一方で法的責任を問うだけでなく、不登校を深刻化させないための予防的なシステムも整備されています”とのことで、きちんと対応をする責任を社会側も負っているようです。
なお、日本のスクールカウンセラーとはまったくの別物であることも記事を読むとわかります。
外部の心理士や精神科医、しかも「ファミリースペシャリスト」と呼ばれる専門家とのことです。
日本はスクールカウンセラー、外部の心理士や精神科医に至るまで、全然不登校について知識がない人がやっていることも多いですからね。
スクールカウンセラーはむしろ知識を持っていないとおかしいはずなのですが、公認心理師ができたことで教員OBがスクールカウンセラーになることも増え、知識以前にマインドが教員のままでカウンセリングが行えていないケースもあるようです。
逆に心理士の基本的な姿勢である「受容と共感、傾聴」ばかりで問題が解決しないということもあるようですが。

また、ホームスクーリングを始めとした学校外の学びの場も充実しており、前述の「不登校を法的に許していない」というのは自宅で学習することや民間のフリースクールに行くことは許されているということでもあり、こどもが元気になるようにサポートを受ける義務がある……くらいの感覚なようですね。

・アメリカでは積極的に「家庭に介入」が当たり前
アメリカの心理カウンセラーは日本に比べて専門性が段違いなようですね。
日本の心理士も臨床心理士の場合は大学院で全問的な知識を身につけるとともに実習もたくさん行っているようですが。

“子どもの心の病の問題は、多くの場合が家庭環境や親子関係に起因して〜”というのは親にとっては耳が痛い話だと思いますが、不登校にもネグレクト(育児放棄)が原因の不登校がありますし、そうでなくとも「学校に行くべき」という社会的価値観に逆らって最初からこどもを第一に考えられる親はそう多くはないでしょう。


また、拒否する権利がこどもにあるというのもアメリカらしいですね。
日本でももちろんあるのですが、法的に権利があるというよりは「面談に誘っても来ない子」というような扱いですから意味が違うでしょう。
そもそも基本的に心理カウンセラーに相談することで多くの問題は解決するという社会的価値観がある中で断る権利があるというのは、日本のスクールカウンセラーの面談を拒否することとは全然違った意味があるように思います。

・「心理の資格制度」、日本の問題点とは?
“経過措置中には、養護教諭や保育士といった方が合格されています”とこちらにも公認心理師の資格を持っているからと言って、心理カウンセリングの専門家ではないことが書かれていますね。
私が聞いた中では上記のように元校長先生が持っている、社会福祉士が持っているというパターンもあります。
“心理職として5年以上の実務経験”というよりは相談援助を5年以上行っていれば受験資格があったという感じなようです。
私はある意味で長年スーパービジョンを受けてきましたが、それも相談援助を行っている精神保健福祉士からなので、心理カウンセリングの専門家ではないですね。
認定心理士の資格も持っていますが、通信教材で取れるような民間資格よりは信頼性は高いですけれど、やはり心理カウンセリングの専門家というには弱すぎます。
日本では臨床心理士が一番心理カウンセリングの専門家だと思いますが、だからといって不登校支援の知識や技術があるかと言えばそういうわけでもないのが現状です。

・低すぎるSCの地位、支援の中心となるべきは「専門家」
スクールカウンセラー(SC)はせいぜい週1回のところが多いですね。
ご家庭までアウトリーチしているSCさんもいましたが、それも少数だと思います。
自分ばかりが忙しいからスクールソーシャルワーカー(SSW)も活用してほしいと訴えているSCさんもいました。
SSWはもっと酷くて週1で3校なんてこともめずらしくなく、実質月1回の訪問なので不登校のような継続的な課題ならまだしも、日々のトラブルには全く対応できなかったですね。
私はSSWは環境を整えて予防する専門家だと思っていますが、それをするには学校との信頼関係が必要不可欠なわけで、月1回しか来ない人間が学校環境を整えますというのは傲慢だよなとも思います。
もともと不登校支援を長年やったうえで社会福祉士と精神保健福祉士の資格を取得したので、専門家と言っても不登校支援の知識はほとんど増えなかったですね。
まあ、私が勤めていた団体は毎月研修を行っていて、福祉大学で学ぶ程度の知識は学生スタッフも持っていたからということもありますが。

なぜあの学校や自治体はうまくいく?苫野一徳が語る「学びの構造転換」超秘訣

・今起きている、「日本教育史上初の現象」とは?
“個別化と協同化の融合が進み、プロジェクト化の充実に至るまでには、あと15~20年くらいかかる”とのこと。
まさにその通りで、単純に30人を個別化させようと思えば学習アプリを活用しないといけないし、パソコンを使うと隠れてゲームや動画視聴を始めるので、そこの部分をどうにかできないと正直無理だとICT支援員の立場からも思います。
協同化に関しては、今でも特に小学校だとできているような気もしますが。
なかなか難しいとは思いますが、実践できている自治体の知見を自分達の自治体でどう活かせるのかは考えていく必要があるでしょう。

・改革のポイントは、「本質論」と「対話」
“キーパーソンがいるところは大きく変わりますね。しかし、組織が教育の本質、また議論の作法を自覚していないと、そのキーパーソンが去った後にせっかくの取り組みが瓦解してしまいます”とのこと。
あの有名な麹町中学校すら、今は瓦解しているそうです。
これはむしろ、生徒や保護者を含めて決めたルールを校長というキーパーソンが独断でひっくり返したということらしいですが。
生徒や保護者からは猛反対されているのに独断で決めてしまえるという公立中学校のあり様自体が問題でしょう。
記事の内容で言えば、対話を通して「ナゴヤ学びのコンパス」という本質を定めたが、校長がトップダウンでコンパスを変えたという感じですね。

・実践が増えている「自由進度学習」の課題とは?
先に述べたような「学習アプリで個々で学ぶ」は課題があるそうです。
ただ、どう課題があるのかは書かれておらず、その時点で「自由進度学習」がまだまだモデルの少ない形であることがわかります。
学校はともかく、個別指導塾と集団指導塾のメリットとデメリット、それを学校でどう活かせるかなどは研究できそうな気もしますが。

・「対話ベース」や「生徒参加型」の校内研修に挑戦する学校も
どちらも大事なことだと思うし、どんどんやっていくべきだとも思います。
ただ、先に述べたようにそういった校内研修に参加していない校長が赴任してきてトップダウンで変えられるなら意味がないですね。
麹町中学校には当時の先生が殆ど残っていないそうで、それも校長裁量なのかもしれません。
こうした「なぜ麹町中学校の改革は校長が変わって頓挫したか」も研究していく必要があるでしょう。
ただ、工藤校長は私立に行きましたが多くの校長は同じ自治体の別の中学校に行くはずなので、そこでも校内研修を行っていけば少しずつ輪は拡がるとも言えるでしょう。
自治体全体で気概を持って行えば改革は行えるのだろうと思いますが、自治体側も気概のあるキーパーソンがいなくなれば元に戻りそうなので、長く関わり続けられる民間が学校に入ることも重要なのではないかと感じます。

・「学年ごとの指導要領の弾力化」と「標準授業時数の撤廃」を
結局「◯年生で◯◯を教える」という指導要領がある限り「児童生徒がわかろうがわかるまいが教えるしかない」ということになるんですよね。
授業時数もきっちりと決まっているので、わからなくても先に進むしかありません。
これは実は自由進度学習でもそうで、中1で中2の内容まで進める子もいるけれど、中1の3学期でも1学期の内容で止まってしまっている子もいるでしょう。
こういうとき、学校の先生だけでちゃんとフォローできるのかどうかは疑問です。
今は学習支援員も入っているので、ある程度は学習支援員がそう言う子達をサポートできているし、どんどん増やしていくべきだと思いますが。
 

若者層に大流行の「MBTI」に誤解?「16Personalities」過信は人生の選択狭める
 

・そもそも流行りの「16Personalities」診断はMBTIではない
これ、私は流行る前にやったことがあるんですよね。
いつから名前変わったんだろうと思っていたのですが、本来は全くの別物なのに「16Personalities」が「MBTI」と誤って拡がっているということみたいですね。

・ネットの「あるある」や「ランキング」にはエビデンスがない
私も認定心理士なので「血液型性格診断は科学的根拠がない」ということは知っていました。
「16Personalities」もそもそも日本で作られたものじゃないし、日本人の多くが当てはまる型、ほとんどあてはまらない型があり、そこまで参考にならないんですよね。
ただ、動物占いが流行ったようなもので、そこまで真剣に若者はやっていないような気もします。

・就職や結婚など、人生の重要な判断を委ねてしまうリスクも
これ、中学生の時にやった適職診断なんかもどこまで科学的根拠があるものなのか怪しいので、結局のところ……という感じもします。
個人的にはその頃にやった適職診断も、中高生向けのネットでできる適職診断も、「16Personalities」でオススメされた職業も結構似ていたので、そこまで一緒だとおそらく向いているのだと思います。
もっとも、質問内容は性格診断的な要素が強いので、性格的に向いていても能力的に向いていないということもありそうな気がしますが。

・人間関係の第一歩は「その人自身」を見つめることから
これ個人的には”若者の間では「MBTI」と誤った呼称で普及し、中には採用活動に取り入れる企業も出現するなど、影響は拡大している”とのことなので、若者以上に企業が採用に使っているのが怖いですね。
まあ、もともと適職診断をさせる企業はあったので、その延長線と言ってしまえばそれまでですが。
相性診断は逆に、これをきっかけに興味のなかった人に興味を持つこともあるかもしれないので、結局占いなんて使いようみたいな結論になるような気がします。

ちなみに私はINFJ型でバイトルの解説だと「カウンセラー、ソーシャルワーカー、保育士」「教師、看護師、介護士」「マーケター、ライター、WEBデザイナー」に向いているそうです。
これだけ多角的に出してくれると少しは役に立ちそうな気もしますね。
職業よりも「共感力が活かせる仕事」「責任感の強さが活かせる仕事」「洞察力が活かせる仕事」のほうを参考にすべきな気もしますが。