その姿が変わってしまうとは、想像もしなかった。

今までどおり、何食わぬ顔して、すましているものだと思っていた。

Una

だが、大きな力で揺さぶられ、ついにその姿が変化した。

いつでも大丈夫、平気だよ、と言っていたのに。


しかし、ここで起きたことなど、ほんの些細なことに過ぎない。

もっともっと、大変なことなのだ。

Una

目の前の衝撃に、心が潰れてしまいそうになること。

先の見えない不安に、足が竦んでしまうこと。

どうしようもない現実に、なにもかも放り出したくなる気持ち。


でも、大丈夫。

心配して、手を差し伸べてくれる人がいる。

壊れたものは直し

崩れたものは築き上げ

なくなったものを取り戻そうと、集まってくれる人がいる。


国も、言葉も、民族も関係なく

みんな、一人じゃない。

だから、がんばろう。

どんなひどいことがあっても、前に進もうとする

その力を、信じよう。
雲に見え隠れしながら、夕日が沈む。

大気のレンズで膨らんだ熱の塊が

それより遥かに小さな山の背に、隠れていく。

Una

雲も、山も。巨大な太陽を演出する

小さくて大きな、名優。

一度しか見られないシーンを、切り取りたい。
夜明け前の空を、雲の群れが走る。

空を行く、羊の群れのように。

Una

後から、後から、切れ目なく続く群れは

何を急いでいるのだろう。

Una

もうすぐ、夜明けだ。

太陽が顔を出すのが早いか

雲の群れが過ぎ去るほうが早いか

競争しているようだ。