私が塾で英語を担当している高校生たちは今週期末テストがあります。すでに大学受験モードに入っている高3生は特に定期試験準備をするでもなく "赤点" にならなければいいといった認識のようです。これに対し、中間テストに次ぐ2回目の試験となる高1生たちは、前回より良い成績を目指して頑張る意欲を見せています。そのうちの1人は中間テストが平均点にあと一歩届かなかったためか、前回に比べると試験勉強にも力が入っている感じがします。

 

彼女の学校では、英文法は先生が手作りしたプリント教材を使っています。そんなわけで、塾で何か演習問題をやって出来ない箇所があると、そのプリントに戻って確認するようにしています。先週の授業でやった空所補充問題のときもそうでした。

 

目が覚めると私はベンチの上で横になっていた。

I woke up (          ) (          ) (          ) lying on the bench.


これは今回の試験範囲である「不定詞」の問題ですが、高校では "結果" の不定詞として教えられるものです。生徒は空欄のままでしたが、学校のプリントに戻って確認すると「S は目が覚めると、~する」構文として説明されており、しかも彼女自身 ( to ) ( find ) ( myself ) lying の to 以下が第5文型の VOC の関係にあることをきちんと書き留めていたのです。

 

こんな具合に、学校で一度習っただけでは頭に入らないことはいっぱいあります。実は 「5文型」 を学習するなかでも、「(読んでみたら)その本はとても面白かった」 を I を主語にして英文にする練習問題があったのですが、"I found this book very interesting." という find がなかなか使えませんでした。今回と同じ使い方の find です。OALD の説明でも 7番目に出てくる用法なので日本人には馴染みにくいのかもしれませんが英語らしい表現だと思います。

 

 

「目が覚めると」構文は、期末テストの不定詞では必出問題だと思うので是非正解してもらいたいものです。

 

ちなみに、フランツ・カフカの 『変身』 は、主人公のザムザがある日目覚めると身の毛もよだつ虫に変わっていたという一節で始まりますが、英訳版では、"目が覚めると構文" ではないものの、やはり he found himself transformed ... となっています。