How dare you? - スウェーデンの環境行動家グレタ・トゥーンベリ(Greta Thunberg)さんが国連の気候行動サミットで行ったスピーチの中で使った言葉です。

 

 

今日、塾で彼女と同い年の女子高校生の授業があったのですが、このスピーチのスクリプトコピーを見ながら5分ほど話をしました。生徒のなかには、社会の出来事に無知というか無関心な高校生もいるのですが、彼女はニュースでスピーチのことは知っていました。しかし、私の意図はその内容よりも、グレタの英語がどのようなものかを彼女に見せたかったのです。

 

"How dare you?" というフレーズをグレタが使っていたことも知っていたので、まず、先週から使い始めた英文法のテキストの助動詞のところを開いて

 

How dare you say such a thing?

よくもそんなことが言えますね

 

という用例を確認しました。学校で助動詞を習ったときには出てこなかったそうですが、少なくとも大学受験レベルでは知っておいてよい表現であることを分かってくれました。次に、スクリプトについては、時間の関係で一つのパラグラフしか読むことができませんでしたが、そこには、夏休みに勉強したばかりの接続詞で習った譲歩表現や仮定法が使われていました。

 

You say you hear us and that you understand the urgency. But no matter how sad and angry I am, I do not want to believe that. Because if you really understood the situation and still kept on failing to act, then you would be evil. And that I refuse to believe.

 

つまり、グレタの英語は、この生徒が現在、そしてこれから学ぶ英文法の基本用例に則って書かれているということです。それだけでも分かってくれたなら、今日の授業はとても実りあるものだった思います。

 

ビデオで見ると、グレタは緊張しているだけでなく、普通の女の子とはちょっと違う印象を受けますが、それは ハフポスト日本版 が伝えるように、彼女が持っているアスペルガー症候群などの影響のようです。そうでなければ、"How dare you?" などという強い言葉を16歳の女の子が使うことはなかったでしょう。「ボーっと生きてんじゃねーよ!」 とチコちゃん、いやグレタに叱られた世界の大人たちは、一体これからどのように行動していくことになるのでしょうか。