世の中には様々なマトリックス(行列:ここでは2×2の表)があります。

 

そもそもの原型は、フランス生まれの哲学者・数学者であったルネ・デカルト(1596-1650)が発明したデカルト平面(中学の数学で習ったX-Yの座標軸で表す手法)にさかのぼることができると思います。

 

あるテ-マについて、2つの視点の組み合わせが作り出す4つの要素(箱)は、シンプルではありますが、多くの示唆を与えてくれます。これまで出会ったマトリックスを振り返りながら、まだ自分の知らないマトリックスを発掘できたらと思います。

 

第1回目は「ジョハリの窓」です。

 

 

これは、認知心理学という分野で1955年に発表された「対人関係における気づきのグラフモデル」と呼ばれるものだそうです。ちなみに、”ジョハリ(Johari)” とは、提案者のジョセフ・ルフト(Joseph Luft)とハリ-・インガム(Harry Ingham)の二人の名前から来ています。

 

彼らは「自己」(Self)というものを上図のように4つの窓(格子・箱)で捉えます。

 

ここから、自分でも分かっていない自分があることの可能性や、「開放の窓」を大きく広げていく自己成長のイメ-ジなどの有益な見方が得られると思います。さらに、「自分」と「他人」との関係をこのように捉えてみると、コミュニケ-ションギャップが生じる理由や対処すべき課題への認識が深まります。

 

「自分のことは自分が一番よく分かっているよ」と豪語する人がいますが、そんな人に見せたいマトリックスです。