金融緩和がもたらすものは低金利で融通される大量のお金だ。
金融緩和はリーマンショックで致命傷を負った巨大金融機関に対する輸血措置であるとも言われ、この膨大な輸血によって財務体質を改善し、立ち直る機会を提供しているとも言われる。
バンカメやシティはこの措置によって延命されているという話がある。
一方、晴れてバフェットの愛する銘柄にしてされたJPモルガンチェースは絶好調らしいのだが。
ところで、この低金利で融通されるお金は当然、本来であれば
(もはやなにが本来なのかわからず、ニューノーマルと言われる現在、今の状態こそが本来であるかもしれないのだが。。)
低採算あるいは危険度が高くで手を出してはいけないような投資対象に対してもお金が流れることを意味する。
特に。
この緩和が長期になればなるほど、人は(金融機関は)低金利の状態に最適化し、依存していく。
この依存の結果、依存期間が長ければ長いほど環境の変化について行けなくなるのだ。
変化についていくのに痛みを伴うというのが正しいのかもしれない。
恐竜が絶滅したのは環境の変化について行けなかったからであるという。
理由は諸説唱えられているが、メキシコ。ベリース。グアテマラに広がるユカタン半島に巨大隕石が衝突し、この結果起こった環境の激変により、衝突以前の環境に最適化されていた恐竜たちは適応できず、結果、絶滅した。という説が有力だ。
後に出てきたのは当時は傍流であった哺乳類でこの恐竜たちの絶滅により、チャンスが生まれ、結果として地球をほぼ制圧したのが人類だった。。
恐竜と化した金融機関はあの信用不安時に絶滅させた方が再生は早かったのかもしれない。
延命措置により人為的に生き延びさせてしまったことで。
生きる環境自体を人為的に作り出してしまったために。
本来あるべき新陳代謝が失われてしまったために。
次に起こるであろう危機はより大きなものとなるのであろう。
個人的には今の状況は第一次世界大戦後の世界と重なる。
別に大して詳しくないので大きく間違っていたら恥ずかしい限りだが。
1914年~18年までつづいたこの(当時の先進国だったり大国同士)の搾取可能な地理的なフロンティア(領土)をめぐる戦いは。
この戦争以前には巨大な世界の前に部族やら王様同士の個別の衝突にとどまっていたのだが、国が整備されていくことで最後は国同士の戦いとなり、みんなを巻き込んだうえで悲惨な戦争となって終わった。
しかし、抜本的な枠組みを変えずに、戦争以前の秩序を放置したために再度さらに大規模な戦争を起こすことになる。
1939年~45年までつづいた第二次世界大戦は当時の大国が領土をがめて搾取していくことを戒め、その土地に住む人たちが組成する国家を尊重する枠組みを生み、その後の世界を形成した。
小康状態はわずか10年しかもたなかったことになる。
巨大な領土を誇った大国たちの多くはその領土を失った。
2008年に起こったリーマンショックは金融機関全盛の時代の一つの終戦だった。
しかし、金融緩和によるこうした金融機関の延命とそれ以前からの秩序の温存ははさらなる危機を巻き起こすのではないかと思う。
10年以内に今回の危機対応は結果としてさらなる混乱をもたらし、我々の生活と密接に関係する金融の新しい時代がもたらされる契機を生むように思えてならない。