皆さま
平素より弊団体を温かく見守って頂き、またご支援頂き、ありがとうございます。
改めまして、変わらずお付き合いに、感謝申し上げます。
さて、この度は大切なご報告があり、更新させて頂きました。
2014年9月12日をもちまして、TEDICは「特定非営利活動法人 TEDIC」となりました。
8月28日に宮城県より認証を頂き、本日法人登記が完了致しました。
これまでの3年半、任意団体として事業を進めてまいりました。
法人格がないにも関わらず、信頼を頂き、多数の個人様、財団様よりご支援を頂戴し、石巻市教育委員会をはじめとする行政機関の皆さまともお付き合い頂いておりました。
また、たくさんの市民団体、先輩NPOの皆さまにも支えられ、未熟な団体ではありますが、何とか活動を続けてくることが出来ました。重ねて御礼申し上げます。
今後は特定非営利活動法人として、社会の一員としての責務を果たすべく、より一層の努力を続けてまいりたいと思います。
私たちは、宮城県石巻市を中心に、被災地と呼ばれるエリアで事業を展開してきました。
震災から3年半、未だなお「震災」と向き合い続けている方々が、たくさんいらっしゃいます。
いつも笑顔でやってくる子どもたちも、8割近くが全壊もしくは大規模半壊の世帯です。
仮設住宅、校舎、スクールバス通学、思いっきり遊べる場所がない、学べる場所がない、そしてそんな抱える様々な「気持ち」の居場所がない。
災害公営住宅の建設が進み、街には建物の再建が進み、ハード面ではあたかも昔の街のように戻りつつあっても、ソフト面での"復興"はそれとイコールではないということを、身にしみて感じる毎日です。
一方で、私たちの事業の原点は「震災がきて、救われた」と話してくれた、ある子どもの声です。
この3年半、このお話をさせて頂く度に、「私も、震災がきて、救われた1人なんです」という声に出会うことが何度もありました。
この声に触れるたびに、複雑な感情に苛まれながらも、突きつけられるのは「1万人以上の人の命が奪われる震災が起きないと救われない子どもたちが、この社会には存在する」という現実です。
そんな社会を築いているのは私たち1人ひとりであるということ、築いているのが私たちであれば、一方で変えていく担い手となるのも私たち1人ひとり、市民1人ひとりだと思っています。
1998年に特定非営利活動促進法が施行され、この日本では特定非営利活動法人という法人格が認められるようになりました。そしてこの促進法を後押ししたのは、1995年に起き、たくさんの方の命を奪った阪神淡路大震災、その当時に復興の担い手として切り拓いていった市民団体の皆さんです。
3年半の任意団体としての期間を終え、新たに特定非営利活動法人としての一歩を踏み出す今だからこそ、改めてその意味をしっかりと受け止めたいと思います。
最後に内輪の話で恐縮ですが、今日という日を迎えられたのは、何よりこの3年半の「TEDIC」を一緒に築いていってくれた仲間のみんな、そして子どもたちがいたからです。本当にありがとう。
まだまだ未熟でひよっこな法人ではありますが、引き続き温かく見守って頂けたら幸いです。
今後とも、どうぞ宜しくお願い致します。
2014年9月17日 吉日 特定非営利活動法人TEDIC 代表理事 門馬優