第50回 ミーティング「〜結果<過程 生徒のつまずきを探る〜」 | NPO法人TEDIC 公式ブログ「活動報告」

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NPO法人TEDIC(テディック)東日本大震災での被災や、貧困・虐待・ネグレクト・友人関係のつまずきなど様々な事情の中で生きている子ども・若者を、「学習支援」や「フリースクール」、「子ども食堂」などを通じて地域の力で支えるNPOです。

こんばんはお月様
TEDICの井上です。

今年も早いものであと10日となりました。
2012年のTEDICは、石巻に加え、いわきでも活動できるようになったり、石巻市と協力してともに新たな生徒を教えられるようになったりと、大きく踏み出した年でもありました。
毎日がめまぐるしく過ぎるなか、多くの生徒の笑顔に元気をもらった一年でした。
今回は、その締めくくりとなる今年最後のミーティングの様子をお知らせします。

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まずは、派遣報告で前回の派遣を振り返ります。
今回もたくさんの生徒が来てくれたようです!

そのなかで多く見られたのが、小数→分数への換算ができない生徒です。

1秒で2cm動く点の距離と時間の秒を作るとき、
1秒→2cm
●秒→3cm
の●秒を分数の3/2秒でなく、小数の1.5秒で出してしまい、計算しづらくなってしまうという問題を例にとって、なぜこうしたことが起こるのかを話し合いました。

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話し合いのなかで、これは単に小数→分数への換算ができるか否かの問題ではなく、
生徒の分数/小数を使うことに対する気持ちの問題なのではないかという考えが出ました。

日常生活では、時間は小数で表すのに、なぜ数学では分数に直さなければならないのか。

小数で表される時間の数え方を見てきた生徒は、混乱してしまいます。

「この方が計算しやすいから」、「数学では分数を主に使うから」とこちらからの説明をしたとしても、生徒自身が分数/小数を納得した上で使わなければ、いくら教えても生徒は「小数を分数に直す」ことをしないのではないか。

小数→分数の換算の仕方よりも、まず生徒の「何で分数にするの?」という疑問を解消しなければならないのではないか。

この意見を聞いて、生徒に対する押し付けがいかに生徒を苦しめているのかを痛感しました。

つい、「これはルールだから」、「こうすれば答えは出てくるから」といえように、「答えが出ること」を優先してしまい、その過程については考えない教え方をしてしまいますが、その過程で納得できないと先へ進めない生徒もいます。

生徒が本当に納得して一つ一つのステップを確実に踏み出せるような手助けをしていかなければならないと感じました。




次に行ったのが、ジャーナルです。

今回の議題は
宝石紫いい教師とは何か?
宝石紫大学受験において大切なもののとは?
宝石紫教員の評価制度に賛成or反対?
宝石紫第一印象を変えるために必要なことは何?
宝石紫どんな板書、ノートの取り方がすき?
宝石紫経験主義と系統主義を取り入れたクラスを作るには?
です。


特に盛り上がったのは、板書とノートのとりかたについてです。

皆さんは、学生時代、
どんなノートの取り方をしていましたか?本

チューターのなかでは、板書だけでなく先生の言ったことを書いたり、要点をメモするだけだったりと人によって様々でした。

教師による板書や視覚的情報の提示は、生徒の思考の整理のために有効です。

板書や視覚的な教材などをうまく使って生徒の理解を促したいと思います。

それと同時に、「ただ書くだけ」という作業にならないよう、書くことも含めた様々な活動で
生徒が積極的に授業内で考えられるような空間作り、授業作りをしていかなければならないと思います。


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これで今年最後のミーティングのお知らせを終わります。




いよいよ今週末は今年最後、そして、第6フェイズ最後の出張授業です虹
冬休み前の大切な時期、2012年の集大成として、寒さに負けず元気に行ってきます!!