2018年7月17日、
登録していない電話番号から電話があった。
それは3日前に受けた生体検査の結果についてだった。
そうであろうと心の準備はできていたけれど、
やはり乳がんステージⅠだった。
ホルモン陰性、HER2陽性。
しこりの大きさは13ミリメートル。
5月にシチリアで休暇を過ごしていた時、
一度気持ちの悪い痛みが胸に走った。
休暇中にしこりなんて見つけたくないなぁと思いつつも
胸を触ってみたが、しこりはなかったので
すっかりそのことは忘れてしまった。
6月、ソファの上で寝転んでいたら
猫が胸の上に飛び乗ってきた。息ができないほどの痛みだった。
2度目の痛みだと思いながら、胸を触ると
乳房と体の境目に小豆粒ほどのかたいものが手に触れた。
あぁ、とうとう来たか、という気持ちだった。
もともと私にはいくつかの乳腺のう胞があり、
1年に一度夏にマンモグラフィーと超音波検査を受けていた。
翌日すぐに検査の予約を入れ、
数日後にはマンモグラフィーと超音波検査をした。
その際異常なしだと医者は言い切った。さらに、
「痛いということはガンじゃありませんから、
安心してください」
とまでも言った。
正直なところ、私にはその言葉は100%信用できなかった。
そのしこりはいつもの「のう胞」とは違う。
明らかに硬く、動かない。
それから数週間が経ち、胸は常に痛い状態で、
さらに腕までもが肩より上に上がらなくなってしまった。
洗濯物を干すなんてとても無理。
そして重いものが持てない。牛乳パックですら
持つのがつらいのである。
こんなに日常生活に差しさわりがあるのだから、
ホルモン剤でも処方してもらわないと困ると、
同じ医者に行った。
前回とは別の部屋で検査をした。
超音波でしこりを見るなり、医者の顔色が変わった。
前回と同じ超音波検査の機械で見ましょうと、
隣室へ移動してもう一度超音波で見るが、結果は同じだった。
すぐに針で刺してみて液体が出てくれば良いのですが、
そうでなけれな生体検査になりますといわれた。
そして液体は出てこなかった。
その日は生体検査はできないといわれ、翌日出直すことに。
局所麻酔をして3回ほど、バチン、バチンと
ものすごい音を立てて組織を取り出した。
象牙色というのか、淡いクリーム色の組織が用意された
容器の中に沈んでいくのを横目で見ていた。
もう嫌な予感しかなかった。
その日の夜は傷の痛みと不安でねむることができなかった。
それにしても、6月のマンモグラフィーでは見落とされたのか?
