受信機の人 | 消防設備や防火対象物の点検ならテクニコ株式会社(大阪・東京)

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受信機とは建物の管理室や防災センターなどに設置され、火災を感知した感知器が発した火災信号を受信して火災が発生した場所を教えてくれる設備だが、消防設備の点検では、各設備から送られる信号を確認しなければいけないため、点検中は必ず受信機の前に1名が張り付いていないといけない。

 

 

受信機での信号確認は基本的にまだ経験の浅い作業員が担当する事が多いのだが、同じ場所で何時間も待機するため、数ある消防設備点検の仕事の中で最も精神的にくると言っても過言では無い。
受信機のある場所に椅子が無く1日中同じ場所で立ちっぱなしという事もある。

そして火災信号が出るたびに、現場の作業員に信号が受信機に届いている事をトランシーバーで「発報です」と知らせるのだ。

 

しかし、設備からの信号が出てそれをシーバーで伝えている内は良いのだ。

ごく稀に、現場側での作業の都合上、信号が1時間も2時間も出ない時もある。

そんな時は、何も動かない受信機をただただ見つめながら何時間も立っているだけ。

「私は何をしているんだろう」と自己を省み、精神が一回り成長する事請け合いである。

そしていつ信号が出るか解らないので、目を離すわけにもいかない。

現場の作業員が「しばらく信号出ないです」と受信機の人に伝えておけばその間少し息を抜けたりするので、正直長時間信号が出ない時はそう言って欲しい。

ちなみに何も言われず2時間待って信号が出た時の高揚感は半端ではなく、いつも言っている「発報です」が「発報でぇす!!!!」になる。

 

※受信機での作業は信号確認の他にも、防排煙連動の操作や地区ベルや放送の鳴動など、色々あるので1時間以上何もする事が無い、なんて事は本当に稀である。