あぶり棒 熱編 -第12回ブログ- | 消防設備や防火対象物の点検ならテクニコ株式会社(大阪・東京)

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たまーに職場や学校にこういう人来ませんか?

「あー来る来る」って人もいると思うのですが、これ何やってるか知ってますか?

この人の持っている棒は火災感知器の試験機で「加煙試験器」といい、天井に付いている煙感知器(火災が起こった時に発生する煙を検知する機器)を点検しているのです。

この棒の先端を感知器に押し当て煙を出し、実際に煙を感知させて動作確認を行っているのです。

写真は煙ですが、熱感知器という炎から発生する熱を検知する火災感知器もあり、それを点検するための「加熱試験機」という試験機もあります。
加熱試験器は先端から比較的弱い熱が出て、こちらも実際に熱を感知させて動作確認を行います。


さて今回は、いったい誰が喜ぶというのか、この「加熱試験器」の仕組みを書いてみちゃうぞ!



⬅︎加熱試験器
この加熱試験器は感知器に実際に熱を加えて点検を行う事から「あぶり棒」と呼ばれています。

写真の矢印の部分で微弱な炎が燃えており、熱が出ています。

ではどうやって熱をだすのでしょうか。











燃やすわけですから、当然燃料が必要ですので燃料を入れねばなりません。
左の写真の赤枠部分を押し上げてひねると・・















パカっと外れます。

















外すとこんな感じでバネの付いた下蓋と、綿の入った燃料容器が出てきます。
















この燃料容器の綿に「ベンジン」という燃料を入れます。

















とととと

綿の上部が完全に湿るくらいまでベンジンを注ぎます。
溢れると危ないので注ぎすぎに注意。

※実際は机の上ではやりません。怒られます。












燃料を注いだら燃料容器のフタを容器の下に敷いて置いておきます。
そして試験器に取り付ける前に、先に試験器本体の熱源部をライターで炙ります。

※燃料容器を装着してからライターで火を付けると、容器内の燃料に一気に引火してしまう可能性があり危険なので、燃料は外した状態で着火します。


本体熱源部に火が付いたら・・・







火が消える前にサッと燃料容器に本体を被せるようにして装着します!(火が消えるので素早く)

















これで準備完了!


写真ではよく見えませんが、うっすらと中心部が燃えて熱を発しており、これで熱感知器を炙っていくのです。
以上、「あぶり棒」の仕組みでした。


ちなみに私は最初の頃、加煙試験器は煙を出して点検するので「いぶし棒」なのかな、と思っていましたが、熱も煙も呼称は同じく「あぶり棒」もしくは「あぶり」です。未だに納得いってません



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