「教える」ことの限界 (200日ブログ 104日目) | 二代目社長の告白

二代目社長の告白

かまえオフィスブログからタイトル変えました。

会社を継いでから、思うことを書いていきます。
これから二代目になる人のためのブログです。

人の教育って、会社にとっても最大のテーマだ。

技術だけ教えてもうまくいかないし、
心の部分を変えようと思っても、
時間がかかりすぎる。

特に心の部分を変えるのは
難しい。

空気を読むとか、目上の人を敬うとか、
気を利かせるとか、そういうことを教えるのは
難しい。

教えられるものなのかとさえ思う。

人と付き合っていないことが原因なのかもしれない。

私たち40代以降の世代は、周りにいろいろな人たちがいたと思う。

親だけでなく、おじいちゃん、おばあちゃん、おじさん、おばさん、
近所のお兄さん、お姉さん、お店のおばちゃん、

いろいろなジャンルの人がいて、会話する機会があった。

いろいろな人と触れ合って、言葉を聞いて、自然に
多様性を受け入れたり、人が何を考えたり、感じたりしているかを
無意識のうちに感じ取ったりしていたようなのだ。


しかし、今はどうだろうか。

ほとんど親、兄弟くらいか。
おじいちゃん、おばあちゃんくらいだろうか。
あるいは一人が多いのではないか。

人と触れ合う機会が少ないと、
気遣いみたいな感覚が
鈍ってくるような気がする。

教えたらできるのはわかるけど、
「気遣い」を身につけられるのは、
気づいた人だけだ。

気づかなければ、
気づけないし、身につかない。

気づくためには、人と人との
コミュニケーションで体験するしかない。

気付くためのセンサーがあるのだ。

注意してもわからないみたいなのは、
このセンサーが鈍っているからだ。

会社に入ってから、このセンサーを
磨くとすれば、自分で気付くしかない。
気づくためには、意欲が必要だ。
意欲があって、問題意識が芽生えて、
目標を作って、実践して、失敗して
やっと身につくもののようだ。

「意欲を出せ」と言って出るものならば、
言うが、そう単純なものではない。


そういうことを考えていたら、
もうどうしていいか分からなくなった。

「教える」ことの限界か。

(200日ブログ 104日目)

http://www.takeotec.com