古川薫氏の著書で新潮選書を読んだ。吉田松陰の松下村塾ではどうやって開塾に至ったのか、どんな人が学んでいたのか、何を学んでいたのかを資料を基に紹介してくれている。また門下生から見た松陰像もあり少しずつ彼がどういう人物であったのかが分かってきた。
松陰はとても優しい人柄で明治まで生き残った門下生が証言するに塾生に話しかける言葉も丁寧だったようである。
彼の書いた文が口語訳されずにそのままこの本には記されている。松陰そのものの息づかいが聞こえるようで感情移入して読むことができた。
松陰の印象に残る言葉がある。
「妄りに人の師となるべからず。又妄りに人を師とすべからず。必ず真に教ふべきことありて師となり、真に学ぶべきことありて師とすべし」
松陰は塾生を「諸友」と呼んでいた。学問と人間に向ける謙虚な姿勢を観ることができる。