バイバイ | 行く河の流れ

行く河の流れ

行く川のながれは絶えずして、しかも本の水にあらず。よどみに浮ぶうたかたは、かつ消えかつ結びて久しくとゞまることなし。

 帰りの会の後は子ども達は担任の先生と僕とに挨拶をして家に帰っていく。もの静かな子、元気で一日中しゃべっている子、宿題を忘れるばかりの子、ひょうきんな子、猫のマネが上手な子、ポケモンが大好きな子、ふとっちょの子、お手伝いがよくできる子、掃除を黙々とする子・・・。
 一人一人の顔を思い出しながら、その子のキャラクターを思い出すことができる。いつも通り「さようなら~!」とどんな子もしっかり挨拶をして帰っていく。
 教育実習の最終日だけは違っていた。いつもは普通に「さようなら」と言うのに、僕がもう明日から学校へ来ないということを知り、僕が「さようなら!気を付けて」と言うと子ども達は「さようならって言うな~!」「じゃあ、またね!」と僕。子ども達は気を遣ったわけでもないだろう。嬉しかった。
 明日も当然会えるものとしての別れの挨拶。それが予期せぬ形で最期の挨拶となってしまった時の気持ちはどんなだろう。
 すぐにすねて泣いていたあの子、無愛想なあの子、生意気なあの子、お調子者のあの子・・・。どうしてこんなに明日が不安定なのだろう。別れの挨拶ができないじゃないか!