この日記を始めたのは、すごいスピードで流れ、変化していく世界にあって、人生が消耗品にならないようにするためである。観たモノ、聴いたモノ、感じたことに意識を集中させて言葉にすることによって光をあてる作業は格好のものだった。それは今も変わらない。
人と話をする時に「話すことが心にない」状態にだけはならないようにしたいと思っている。あの人にこんなことを話したい。この人にはあのこと、あっちの人にはドンナコト・・・。つまりその話の豊かさこそが「心の豊かさ」なのである。
一日を振り返り「なんにもなかったなぁ」と言うことは、なんにも感じていない一日だったのだ。大学時代の友人が手帳に日記を付けていた。ある日、彼の承諾の元、仲間内でその日記を読むことになった。その中の一日に記されていた言葉。
○月×日(△曜日)
「前の日と同じ」
当時は「こんなの日記の意味ねぇじゃん!」と皆で大笑い、大爆笑したのだが、このことは深刻な問題を示唆していたのだ。
人生生きてりゃ皆忙しい。忙しさを言い訳に心の眼を閉じることだけはしないようにしようと今日を振り返って感じたのである。