こんにちは。
ISO審査員として活動を再開してから、少しずつ慣れてきています。
とはいえ、毎回新しい業界への審査となると、事前準備の大切さを痛感する日々です。
今回の審査も、私にとってはまったくの未経験業界。
製造業の現場に足を踏み入れる前に、どれだけ準備できるかが勝負でした。
専門性は“規格”だけじゃない
ISO審査員には、規格要求事項に関する専門性だけでなく、審査先の業界に関する知識も求められます。
私はサービス業出身なので、製造業や建設業の経験はゼロ。
それでも、私が所属する審査機関では柔軟な対応が可能で、製造業の審査にも参画しています。
審査チームとして業界の専門性が確保されていれば、審査は成立します。
審査員補である私がその業界に詳しくなくても、審査そのものが成立しないわけではありません。
とはいえ、審査員補とはいえプロの入口。
リーダー審査員からは「この先、本当に審査員としてやっていけるか」という視点で見られています。
レポート作成と“未知の業界”への挑戦
私の場合、毎回初めて訪れる業界ばかりなので、事前に業界レポートを作成することが必須です。
これがなかなか大変で、丸2日かけても終わらないこともあります。
業界経験ゼロの私にとっては、仕組みも言葉も分からず、マニュアルを読んでも理解できないことが多々あります。
そんな中で、心強い味方となってくれているのが——
YouTubeという先生
毎回、本当に助けられています。
文字情報よりも何倍も、いや何百倍も理解が深まります。
業務の流れや専門用語の解説もあり、動画を繰り返し見ることで知識の定着度が上がります。
似たような動画を複数見ることで、共通の解説に出会い、理解がさらに深まることも。
今では、これらの動画がなければ審査準備は成り立たないと感じるほどです。
動画を制作してくださっている方々には、心から感謝しています。
そしてもう一人の相棒——生成AI
さらに、最近は生成AIの活用も欠かせません。
ChatGPTなどを使えば、専門書を探しに図書館へ行かなくても、必要な情報を効率よく収集・整理できます。
もちろん、チェックリスト作成などの具体的な準備にはまだ力不足な面もありますが、業界知識の整理やレポート作成においては、驚くほどの力を発揮してくれます。
数時間かかると思っていた情報整理が、数秒で完了することも。
アウトプットの精度も高く、誤字脱字や論理の乱れもほとんどありません。
ISOの要求事項との関連付けはまだ粗い部分もありますが、
「審査の視点をどう考えるべきか」と投げかければ、びっくりするほど的確な返答が返ってくることもあります。
苦労の先にある成長
こうして、毎回苦労しながら事前準備を進めることで、未経験業界での審査も何とか対応できている状況です。
とはいえ、審査先の現場に入ると、まだまだ「役に立つ審査員」とは言い難い自分がいることを痛感します。
仕事のポイントがどこにあるのか、パッと見て分かるレベルには程遠い。
ここはもう、経験あるのみですね。
現場審査の話は、また改めて綴ってみたいと思います。
🌱今回のひとこと
事前準備は大変だけど必須!
今回の記事の原文はこちらです。