こんにちは。
ISO研修講師日記です。
本文全体はホームページの方に掲載しますので、ここには要約版を載せています。
内容をお読みいただき、もう少し詳細知りたい、と思ってくださったらサイトのリンクを張っておきますので、のぞきに来てください。
講師として活動する中で、改めて「柔軟対応」の大切さを実感した一日がありました。
今日はその気づきを、あるISO9001入門講座の現場からお届けします。
1社だけのセミナー、それでも意義ある時間に
今回はいつものセミナー会社ではなく、別の企業様からのご依頼によるISO9001入門講座。
実質5時間、ほぼ丸一日をかけてのセミナー対応でした。
参加者は1社のみ。
一見すると寂しいように感じるかもしれませんが、同じ会社から複数名の方が参加してくださったことで、深い対話が生まれました。
テーマ選定から資料作成まで、すべて自作で臨んだ講座。
やはり、自分で設計したものはしっくりきますね。改めてその良さを実感しました。
資料に頼らない“対話型”の進行
セミナー開始時、参加者の皆様と会話を交わす中で、知識や経験に差があることを感じ取りました。
「知識の浅いメンバーに合わせてほしい」というリクエストもいただき、まずは用意した資料に沿って基本説明を実施。
その後は、追加の説明やこちらからの問いかけを通じて、参加者のニーズを引き出しながら、個別対応とも言える深掘り解説を展開。
資料にこだわらず、ためらわずに踏み込んでいくスタイルです。
結果として、「今回はセミナーというより、個別コンサルをしていただいたような感覚でした」とのコメントをいただき、こちらの狙いは達成できたと感じています。
認証取得にこだわらないという選択肢
さらに一歩踏み込んで振り返ると、今回の受講者の部門では「認証取得に進むべきかどうか」、そして「認証不要と判断する場合、経営者にどう説明し納得してもらうか」という問題意識をお持ちでした。
お話を伺う限り、現時点では認証は不要と考えられる組織状況。
その旨を率直にお伝えする中で、私自身にも大きな気づきがありました。
ISOの基礎知識を学びたいという方々は、単に「認証が必要かどうか」を判断するための勉強ではなく、
「認証が不要であるなら、なぜ不要なのか」を明快に整理したいというニーズを持っている。
今回、初めてそのような要望に触れることができました。
これは、ある意味で高度な知的集団ならではのニーズとも言えるかもしれません。
実際、今回の受講者は大手上場企業の新規事業開発を担う方々。
事業が進めば子会社設立も視野に入っており、他部門ではすでにISO認証を取得していることから、部門間の整合性も考慮しなければならない状況でした。
こうした複雑な背景を踏まえた悩みに対しては、講師側も安易に意見を述べるわけにはいきません。
柔軟対応が講師のやりがいにつながる
久々に、非常に刺激的な時間を過ごすことができました。
講師としての柔軟性と対応力が求められる場面でしたが、今回のようなセミナーであれば、毎日対応していても苦にならないだろうなと感じられる一日でした。
🌱本日のひとこと