こんにちは。

前回もお伝えしてのですが、今回新たなテーマでブログ掲載を始めます。

 

研修講師日記を不定期掲載していますが、今度はISOの審査員活動に関する日記です。

よりニッチな話にはなりますが、これからセカンドキャリアでISO審査員を検討される方には、現場情報としてご参考にしていただけるのではないかと思います。

 

 

さあその第1回です。

今回は短いので、ホームページで公開中の原文とこちらは同じ内容です。

 

 

 

 

第1回目の日記から、かなり衝撃的な内容です。

 

 

ISO審査は規格要求事項全てに対してどのような対応をしているかを確認することが仕事です。

とは言え、数多い要求事項全てを満遍なく審査で都度都度、確認することは実質的には不可能です。

 

要求事項に濃淡、重軽があるわけではありません。

 

 

しかし実際のところは、これが抜け落ちていると致命傷だよね、という大事な要求事項はあります。

ただしそれは審査対応上で考える、云々ではもはやありません。

 

組織経営上、それが抜け落ちているイコール、経営管理がどうなっていると、と思わず問いかけずにはいられない、というレベルとも言えます。

 

 

 

その一つが内部監査の実施です。

 

 

 

最重要要求事項の一つ、内部監査

 

内部監査は、規格上はあらかじめ定めた間隔で実施するように、というずいぶん鷹揚なレベル設定されています。実務運営上は多くの組織で、年に1回何月頃に内部監査を実施すると設定し、行っています。

 

しかし今回お邪魔した組織では、予定した時期の内部監査が、色々な業務上の都合で延期されていました。

 

そこまでであれば状況として許容される可能性は残っています。

 

 

ですが、困ったことに、そのことが社内の経営判断としての結果とは思えなかったのです。

マネジメントレビューあるいは臨時の役員会が開催されていて、コレコレの事情、理由で内部監査の実施はいつに延期する、という決議がなされていればまだ救う道があります。ですが、それも残念なことに行われていませんでした。

 

残念としか言いようがありません。

そして更に弱ったことは、この組織は認証を取得してそれなりの年数が経っている、ということでした。

 

 

まだ認証を取得したばかりであれば、このような事象への対応力が備わっていない、ということはあるかもしれません。

しかし長年認証を取得していれば、毎回の審査で内部監査の実施状況が確認されることはわかっているはずです。

それなのに・・・ということなわけです。

 

 

 

 

受審組織の問題?審査機関の問題?

 

ただし、見方を変えれば、審査機関側にも遠因がある、ということでもあります。

 

審査機関側が厳しく審査対応をしていれば、組織のこのような対応を生む芽は事前に摘めているはずです。ある意味喧嘩両成敗ということです。

しかしながら、初回から恥をさらすような状況になり、遺憾としか言いようがないのですが、審査機関側の対応によって、組織に甘えが生まれたしまった、ということでもあります。

 

さあ、この事象、御社では対岸の火事と冷めた目で見ることが出来ましたでしょうか。

そうであってくれることを願っております。

 

審査員日記の第1回はここまでにしておきましょう。

 

 

 

最後に『今回のひとこと』

 

■内部監査はISO運用の要の一つ。最重要視しよう!