こんにちは。
さて、いきなりの質問で恐縮ですが、
御社における内部監査員の資格の扱いは一律でしょうか?
資格はあくまで「内部監査員」という共通の枠組みでしょうか?
多くの企業では、内部監査員の資格認定は一律の扱いになっているのが現状かと思います。
ですが、一律の扱いにしなければいけない、あるいは一律の扱いにしましょうというものではありません。
是非レベル分けグレード分けを考えていただきたい。
それが今回お伝えしたいテーマになります。
ISO の審査員(第三者審査における)では資格が3つに分かれているというお話はお聞きになったことありますでしょうか。
その3つとは、
・主任審査員
・審査員
そして
・審査員補
の3つの資格分類となります。
名前からお察しいただけるかと思います。審査員補はまだ駆け出しの審査員。
一人前になる前の審査員資格です。
次の資格の審査員から一人前の資格とされ、実際は審査機関からのお手当が受け取れるようになります。
そして、主任審査員は経験豊富なプロ中のプロという位置づけで活動をしている方です。
この3つの枠組み、
いかがでしょうか。内部監査員の資格を考える上でも参考になるのではないでしょうか。
内部監査員を3つの資格に分けましょうということをここで申し上げたいわけではありません。ですが、研修を受けて内部監査員に登録したての方と、内部監査を実際にご経験なさったことがある方とでは、やはり力量差はあります。
内部的にオブザーバーという形から入って、内部監査員のレベル分けをされてらっしゃる企業さんにはお目にかかります。
是非それらのことを参考にして、御社でも内部監査員のレベル分け、まずは2段階をおすすめします。
その上で、さらにもう一つ上のレベルの資格も考えていただきたいのです。
監査員として登録をしたての方、言葉はちょっと失礼かもしれませんが、よちよち歩きの監査員の方。これがまず第一ステップ。
次が、監査の実務経験を積んだことによって、この人にお任せしても大丈夫というレベルに行き着いた方。これが第二ステップ。
その上で、本当に業績向上に寄与できるレベルでの監査ができる方を第三ステップ。
この第三ステップは、常時設けるのではなく、第二ステップにいる方々の中でのハイパフォーマーを随時でも構わないので表彰する、という仕組みです。
ここまで進めていただけると、その企業の内部監査の活性化ということにもつながってくるはずなのです。
内部監査に取り組むのはなかなか大変だということは、多くの方がご認識だと思います。
通常業務をやりながら、内部監査の準備をしなければいけない。
そして内部監査員として活動するときに誰かが自分の仕事を肩代わりしてくれるわけではなく、当日の通常業務は結局、内部監査終了後に残業をして自分でこなさなければならない。そういう方も大勢おられると思います。
その方々にとって内部監査員としての活動の意義、目的及びベネフィットにはいったいどのようなものがあるか、そこを含めて考えていくことが組織経営における内部監査の活性化としては大事なポイントです。
内部監査員の方々が意欲を持ち、高いモチベーションを保って内部監査を行うためにも資格分け。
そして優秀なパフォーマンスをあげた方に対する表彰という視点を御社独自の施策におとしこむことを考えてみませんか?
今日は以上になります。ここまでお付き合いいただきありがとうございました。