例えばそれを愛と呼ぶなら | Dream Box

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このブログの内容は5割の誤解と4割の勘違い、2割の嘘で成り立っています

まずはこれを視聴して頂きたいと思います



これは1979年に放送されたTV版第2作目の『サイボーグ009』のオープニング曲です




で、これは2014年に放送されたドラマ『アオイホノオ』の1シーンで、上記のOPについて言及しているところです

このドラマは2007年から連載中の同名漫画を原作にしていて、原作者島本和彦の自伝的作品として作者本人を主人公の焔(ホノオ)燃(モユル)に擬して描いている訳ですが、

焔モユルと云うキャラクター自体は同作者の作品である『燃えよペン』『吼えろペン』の主人公であり、その大学生時代を描くという形を取っています

その作風は暑過ぎて、もとい熱すぎて読むだけで疲れてくること請け合いなのです

その作風の一端を確認しつつ、このワザとらしい演技のドラマのシーンが原作ではどのように描かれていたか確認してみて下さい



殆ど完コピと言って良い再現度ではないでしょうか

ちなみにこのドラマで焔モユルを演じているのは映画『誰も知らない』で衝撃的なデビューを果たし、カンヌ国際映画祭で史上最年少の14才で男優賞を受賞した柳楽優弥なのです(多分同一人物の筈です)




よく漫画原作をアニメ化・ドラマ化・映画化した場合、原作の持ち味を完全にコロした見るも無残な映像化をされる事があります

いわゆる『原作レ〇プ』と呼ばれる現象ですが、熱心なファンになるほど怒りに歯噛みしているものです

映像化する側の人間曰く、「原作をそのまま映像化しても意味が無い」「プライドが許さない」「2次元の漫画と3次元の映像では作り方も見方も違う」などと云うようです

ファンは違う物など望んでいないのですが、確かに原作そのままの映像化ではファンにしか見て貰えない可能性が高く、原作のファンが何百万人いて全員が見たとしても視聴率に反映される数字としては2~3%分にしかならないのですから、ファン以外の一般視聴者にアピールする部分は必要なのでしょう

最近だと去年放送されたドラマの『デスノート』がそれを狙って大爆死したように、映像化に当っての『独自解釈』『演出』は大抵の場合失敗するのも事実です

必要なのは作品に対する愛なのです

実はこの種のテーマも先述の『吼えろペン』のエピソードで取り上げられていたりもします



それを弁えた上でこれを見てみましょう



これは2012年に作られた劇場版『009 RE:CYBORG』の公式MVです


で、こちらは素人のファンが編集制作したMAD




両者とも同じ素材を使っているのに、明らかに素人版の方が公式MVより作品としても優れている様に思えるし、何より作品に対する理解度や愛が比べ物にならないレベルで違っているように思えます




で、最近懸念してるのがこれです

http://natalie.mu/comic/news/177612 『「ポーの一族」原案のドラマ、3月放送!香取慎吾がバンパネラに』

『ポーの一族』は1970年代に連載された少女漫画で、作者の萩尾望都は本作や『トーマの心臓』『11人いる!』などで不動の人気を博した70年代を代表する少女漫画家です(終わった人、という意味ではありません)

少女漫画でありながら思春期の男女の恋愛を主眼におかず、むしろ男の子同士の禁断の愛を感じさせる『腐の系統』の元祖でありパイオニアと言って良い漫画家です(2012年には少女漫画家としては初の紫綬褒章を受章されたそうです。女性漫画家としての評価は国民栄誉賞の長谷川町子の方が上なのかもしれませんが、サザエさんは少女漫画ではありません)

もちろん熱心なファンも大勢おり、その代表作である『ポーの一族』は聖典的な扱いをされている珠玉の作品なのです

http://r25.yahoo.co.jp/fushigi/jikenbo_detail/?id=20160301-00047907-r25 『ポーの一族』原案ドラマに怒り殺到

先日(3月27日夜)に放送されたようですが、無残に改変されたであろう『ポーの一族』を見るに忍びなかったのでパスしました

幸いにというべきか、ドラマはあくまで原案というか設定として貰っただけという噂も聞きました

果たして、そこに愛はあったのでしょうか

今のところ掲示板やまとめブログなどでの評価も聞えて来ませんし、ネットニュース系を検索しても殆ど評価記事が出て来ません

評価以前の問題だったのでしょうか

それとも酷評するとジャニーズ事務所に睨まれるので何も書けないと云うのでしょうか






( ・ω・) 「マヂで下手なドラマ化映画化アニメ化はやめて下さい」