24DDH | Dream Box

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やはり『いわて(磐手)』が最有力でしょうか

明日、27日午後2時から横浜のジャパンマリンユナイテッド磯子工場でいずも型護衛艦の二番艦、24DDHが進水式を迎えます



船は進水式の時に名前を貰い誕生するのが慣例となっており、24DDHもその時に艦名が公開される事になるのでしょう

この後艤装桟橋に移って2017年3月に完成の予定ですが、ここから初代艦長になる人物が海自から派遣され『艤装員長』の肩書で工事を監督する事になります


ここで問題となるのが24DDHの艦名です

22DDH、いずも型ヘリ搭載護衛艦一番艦『いずも』の艦名が出雲型装甲巡洋艦に因んでいると考えれば、『出雲』の二番艦『磐手』に因んで『いわて』が来るのが順当です

前型のひゅうが型ヘリ搭載護衛艦も、『ひゅうが』『いせ』で伊勢型戦艦の姉妹艦の名をそのまま受け継いでいるからです

ただ旧国名に『磐手国』という名称は無く、『磐手』は岩手山から取られた日本海軍の命名規則からは外れる艦名でした

旧海軍の飛鷹型航空母艦一番艦『飛鷹』は元が客船として造られる筈だった『出雲丸』という名称で、いずもがこれに由来すると考えれば二番艦『隼鷹』の客船時代の名称の『橿原丸』から『かしはら』が来る可能性も捨てきれません

伊勢型戦艦が船体後部を飛行甲板に改造して水上機を運用する航空戦艦とした事からヘリ搭載型護衛艦との相似性があり、同じ特設空母つながりで飛鷹と隼鷹の姉妹艦の名が使われるかもしれません

もっとも護衛艦いずもの艦内には対比図として装甲巡洋艦出雲といずもの絵が飾られているそうで、艦名の由来は装甲巡洋艦の名を受け継いでいる事は疑いない様です


ちなみに『特設空母』とは後に空母に改造する事を前提にした設計で貨客船などに作っておく空母の事で、別の用途の艦船から空母に転用した物は『改造空母』と称します(正規空母の対義語であって、本来は正規空母は軽空母の対義語ではない)

『いわて』なら東日本大震災の被災地を応援する意味が含まれ、またこの艦自体のもう一つの重要な任務である被災地救援活動の海上拠点たる役割を誰もが想像できるでしょう

一方で『かしはら』だと『いずも』同様に神話に因んだ名前で揃える事ができます(神武東征で大和入りしたイワレヒコが即位した場所に設けられたのが橿原神宮)



『いずも』の時は進水式のプレスリリースの海自HP上で上図のpdfファイルの艦名が塗りつぶされていたのですが、処理が甘く反転させると見えてしまう“おもらし”が話題になったものですが、今回は望めないようです


旧国名に因んだ名前だと候補は以下の中から選ばれるでしょう

・山城 やましろ    
・大和 やまと     配慮・とっておき 
・摂津 せっつ     海保巡視船名採用済み 
・河内 かわち  
・和泉 いずみ  
・紀伊 きい      海保巡視船名採用済み 
・淡路 あわじ  
・阿波 あわ  
・讃岐 さぬき  
・伊予 いよ  
・土佐 とさ     海保巡視船名採用済み
・豊前 ぶぜん     △ 
・豊後 ぶんご     △ 
・筑前 ちくぜん    海保巡視船名採用済み 
・筑後 ちくご     海保巡視船名採用済み 
・肥前 ひぜん     △ 
・肥後 ひご      △ 
・日向 ひゅうが    護衛艦名採用済み 
・薩摩 さつま     海保巡視船名採用済み 
・大隅 おおすみ    護衛艦名採用済み 
・壱岐 いき  
・対馬 つしま     海保巡視船名採用済み 
・播磨 はりま  
・美作 みまさか  
・備前 びぜん     △ 
・備中 びっちゅう   △ 
・備後 びんご     △ 
・安芸 あき  
・周防 すおう  
・長門 ながと     配慮・とっておき
・丹波 たんば     △ 
・丹後 たんご     △ 
・但馬 たじま  
・因幡 いなば  
・伯耆 ほうき  
・出雲 いずも     護衛艦名採用済み 
・石見 いわみ  
・隠岐 おき  
・若狭 わかさ  
・越前 えちぜん    海保巡視船名採用済み
・加賀 かが  
・能登 のと      海保巡視船名採用済み
・越中 えっちゅう   △ 
・越後 えちご     海保巡視船名採用済み
・佐渡 さど 
・近江 おうみ  
・美濃 みの  
・飛騨 ひだ      海保巡視船名採用済み
・信濃 しなの  
・上野 こうずけ    △ 
・下野 しもつけ    △ 
・岩代 いわしろ  
・磐城 いわき  
・陸前 りくぜん    △
・陸中 りくちゅう   △
・陸奥 むつ      配慮・不吉
・羽前 うぜん     △
・羽後 うご      △
・伊賀 いが  
・伊勢 いせ      護衛艦名採用済み
・志摩 しま  
・尾張 おわり  
・三河 みかわ  
・遠江 とおとうみ  
・駿河 するが  
・伊豆 いず      海保巡視船名採用済み
・甲斐 かい  
・相模 さがみ  
・武蔵 むさし     配慮・とっておき
・下総 しもうさ    △
・上総 かずさ     △ 
・安房 あわ  
・常陸 ひたち     海保巡視船名採用済み  
・渡島 おしま  
・胆振 いぶり  
・日高 ひだか  
・後志 しりべし  
・石狩 いしかり    海保巡視船名採用済み 
・天塩 てしお     海保巡視船名採用済み  
・春狩 はるかり  
・北見 きたみ  
・十勝 とかち     海保巡視船名採用済み
・釧路 くしろ  
・根室 ねむろ  
・千島 ちしま  
・琉球 りゅうきゅう  海保巡視船名採用済み

越中越後のような姉妹艦で揃えたくなるものの、字面や語感が似ていると緊急時の言い間違え・聞き間違えが発生するようなのは敬遠されるような気がします

大和や武蔵のような有名すぎる艦名は軍国主義の復活などと騒ぐ輩が国内外から出てくる事が必至であり、進水式というの晴れの舞台にケチがつくのも面白くはなく、また海自の、ひいては日本の象徴になるような艦を作った時の為にとっておくべきです

また『陸奥』のように原因不明の爆発事故で沈没したり、その名を受け継いだ原子力船『むつ』が放射線漏れを起こしたりとツキのない名前も忌避される傾向にあります

大和型戦艦三番艦として生まれた『信濃』も、途中から空母に転用されたものの建造されていた横須賀には空母改装用の資材が無く、広島の呉に回航する途中で米潜水艦の魚雷攻撃で沈んでしまった様な運の無さは避けられる事が多い様です

ただ敢えて不運・悲運の艦名を継いでそうしたジンクスを払拭するという事もよく行われます

しかし旧国名だと相当数が海上保安庁の巡視船に“先に”使われてしまっている物が多いのが困りもので、


                            消防船 FL-01 ひりゆう

旧国名ではありませんが、この『ひりゆう』も旧海軍の『蒼龍』『飛龍』という空母があり、海上自衛隊がとっておきの艦名として取っておいた(?)のですが、先に『ひりゆう』(海保は伝統的に促音、拗音に小文字を使わない)が使われてしまった為、最新鋭の潜水艦『そうりゅう型』は龍シリーズで統一されているにも拘らず『ひりゅう』が存在しません

先日パラオを訪問された天皇皇后両陛下の宿泊用に使われた巡視船『あきつしま』も日本列島の美称である秋津洲に由来するもので海保の象徴としては相応しいものですが、先代は水上機母艦、先々代は防護巡洋艦の旧海軍の艦名であり取られたくなかったかなという気もしないではありません






( ・ω・) 「さあ、何が来るんでしょうか」