3割引きのメッシ | Dream Box

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ドイツ・ブンデスリーガで連覇を果たしたドルトムントの香川真司が移籍問題でゆれています

ドルトムントの会長が来年夏で契約の切れる香川に2016年までの契約延長の意思があるなら、今月中に返事をしろと通告したそうです

つまりあと3日でこの後4年間の複数年契約を結ぶか、この夏の移籍で出ていくか決めろと言っているわけです

優勝は決まったとはいえ、今シーズンのリーグ戦はまだ全日程を終了したわけではありませんし、ちょっと性急なオファーな気もします

あと2試合を残して優勝を決めたチームの主力選手として、今季ここまでで13得点8アシスト、チームの総得点71点の30%を産みだす大活躍でリーグMVPの本命とも言われている香川です

クラブにしてみれば来季チャンピオンズリーグで17年ぶり2回目の優勝も狙うためには、ターンオーバー要員(通常のリーグ戦やカップ戦に加えCL出場分の試合数が増える事に備えた余剰戦力)も含めた補強が必要になり、主力の香川が残るか出ていくかで来季の構想・移籍に投入する予算にも大きな違いが出てきます

今月中に意思表示をしろというのは性急に過ぎますが、ボルシア・ドルトムントという上の下クラスのクラブの台所事情を考えれば分からない話では無いとも言えるでしょう(ビッグクラブのように予算は潤沢ではなく、CLの出場収入2~30億円以上ばかりアテにして調子に乗って超1流選手を買って早期敗退すれば屋台骨が傾きます)

これには今年ならではの特殊な事情も関係しています

この夏はユーロ選手権とロンドン五輪が同時期に開催されます

ビッグクラブはそこで活躍した選手を買いたいと考え、移籍市場で早急な買い物をしようとはしないでしょう

選手も同じで自分が高く売れる機会を逃さず、大舞台の前に安売りしようとはしないでしょう

となればこの時期にドルトムントの会長が香川に4年(残り1年+延長3年)もの複数年契約を持ちかける理由は、主力選手である香川の確保と、この夏に香川を売る場合に備えて値段を釣り上げて置こうという事だと思われます

移籍金は残る契約期間と年棒に指数を掛けるので、年棒3億円×4年契約なら12億円に×1.5というような数字が移籍金として設定され、香川を横取りしたいとオファーを出したクラブに請求できるのです(4年で計12億円はドルトムントが今回香川に出したオファーで、現在の年棒の2倍)

欧州のサッカー選手の移籍は夏と冬の2つの時期に行わねばならないルールになっています

現在年棒150万ユーロの香川がこの夏に契約延長せずに移籍すれば€150万×αの移籍金が得られるのに対し、来年1月ではその半分、来年夏だと移籍金無しで香川は好きなチームに行くことができます(カモがネギしょってる状態なので断るクラブも無いでしょう)

この場合ドルトムントは来季始めから香川を飼殺しにして試合には出さないし、チーム練習にも参加させなくなるでしょう

冬の移籍市場で香川が出て行きたくなるように仕向け、わずかでも移籍金を得る為です

本日の情報としてイングランドの強豪マンチェスターユナイテッドが3年で600万ユーロ(約6億5千万円)のオファーを出したと独紙が報じましたが、飛ばし記事の可能性が高いようです

要は香川に「お前は残るの?出ていくにしても来年タダで出ていく気?それとも移籍金置いてってくれるの?」と探りを入れているんじゃないかと思うのです

私個人の考えとしては、「残留希望。だけど2年600万ユーロで」と交渉するのがベターじゃないかと思います

今600万ユーロで契約してもユーロ、五輪終了後に本格的に動き出す移籍市場で香川を買いたいというクラブが出て来れば移籍金の設定額は1000万ユーロ程度となり、非常にお買い得な値段にする事ができます(一方現在のドルトムントのオファーである4年1200万ユーロではこの夏の移籍金は2000万ユーロを越えてしまいます)

香川がセレッソ大阪からドルトムントに移った時の移籍金(正確には育成補償金)は35万ユーロ=約4000万円でしたから10億円強はじつに30倍にも達する額です

日本人のひいき目で見れば15億円くらいは付いてもいいんじゃないかと思いますが、今のところの香川の評価は1.5流のスーパースターというのが正しい認識でしょうから10億円前後が手頃です(好きな選手ですが私的には3割引きのメッシという評価です)

23歳という若さで伸びしろがある事を考えれば、3~4年後に移籍金の評価は頂点を迎えるでしょうから今はこのくらいです

つまりその3~4年後の移籍で世界一のビッグクラブに移籍するのが理想なので、今季オフでそこにステップアップに出来るようなクラブに移籍したいところです

個人的にはイタリアのユベントスが最良の選択になると思います

ユベントス自体が世界の頂点クラスのクラブなのですが、2006年の不正事件で2部落ちした時に主力選手が相次いで移籍し経営状態も悪化、1シーズンでセリエAに帰ってきましたが主力選手の高齢化などが響きイタリアサッカー界の盟主としての輝きを取り戻せずにいます(いや、今季はっ)

今季オフにはこれまでクラブの象徴的な存在だったデル・ピエロ(37)がチームを去る事が決定的となっており、戦力の補充が急務となっています

セリエAは現在4試合を残してユベントスが首位に立っており、来季CL出場は確実視されています

中盤の底にゲームメーカーのピルロを置くショートカウンター型の4-3-3のシステムで、インサイドからダイアゴナルに切れ込んでくるプレイを得意とする香川にはよく合っています

デル・ピエロを放出する分財政的に余裕ができ、移籍金もそれほど高価でなく4年後にバルセロナやレアル・マドリーに高く売れそうな期待のある香川はユベントスにとって旨味のある選手といえるでしょう

デル・ピエロの放出で背番号10も空くし(さすがに無理でしょうが)、前線にやや迫力を欠く現在のユーベには格好の選手だと思うのです

つかユベントスに行ってくれ。お願いだから





( ・ω・) 「ユベンティーノですが何か?」