航空自衛隊次期主力戦闘機(FX)の選定が今月中に決まるそうです
何せF-4EJファントムⅡ(運用開始は1971年)の老朽化はもはや一刻の猶予もなく、ファントムより新しいF-15Jイーグル(同1980年)すら本来はもう交替を考えねばならない時期に来ているのです
で、伸び伸びになっていたFXはこの3機種に絞られているようです
ユーロファイター タイフーンⅡ
英独が中心となって開発したちょっと古い形の新鋭機
性能はそこそこ良くて、お値段も手頃
向こうが売りたがっているので安くするよと言われてます
空自の実情を考えれば最適な機体なのですが、アメリカ製以外の機体を採用した事のない空自と、日本という市場を渡したくないアメリカの思惑によって当て馬扱いにされています
F-35 ライトニングⅡ
F-22が高価すぎる事からアメリカが開発させた廉価版のステルス戦闘機というか多用途機です
見ての通りVTOL能力を持ちますが、日本が採用してもこの機能を外した簡易版しか売ってくれないだろうと言われてます(まあ要らないですけど)
腐っても最新鋭ステルス戦闘機なのでこの3機種の中では一番強いです
しかし一番の問題は「まだ完成していない」ことでしょうか
F/A-18E スーパーホーネット
こちらは現用機、つまりもう既に使われている機体です
実用性・信頼性には全く問題ありませんが、この先20~30年と使い続けた時、老朽化・旧式化が深刻な問題となるのは目に見えてます
ですがアメリカが一番売りたがってるのがこのスパホちゃんらしいのです
当初、空自はF-22ラプターの導入を希望していましたが、機密情報の漏えいを危惧したアメリカに売ってやらないと言われてしまいました(この点日本は信用が無いので当然というところ、特に今は政権がアレなので情報どころか実機が右から左へ中国に渡り兼ねないw)
個人的にはこのフランス製のラファールちゃんが好みなんですが、フランスはサルコジ大統領が日本嫌いなせいか、どうせ候補に入れても結局はアメリカ製を買うんだろとプレゼンから早々に降りていってしまいました
どれも一長一短がある機体なのですが、F-4の退役がもう延ばし様がないので今決めなければならないのが難しい所です
こうしたら良いんじゃないでしょうか
とりあえずスパホを60機ほど導入しますが、日本が直接は買いません
台湾に名義上購入して貰い、日本に15~20年契約でレンタルして貰うのです
スパホは1機80~100億円になるだろうとされてますから、1機辺り1年6億円程度を払い続けてレンタル期間で減価償却が終わるようにするわけです
日本のメリットはこの旧式機を20年程度で手放し、その頃には完成しているだろうF-35又はその次の新鋭機をF-15の代替と併せて導入できる事です
日本として購入してしまうと下手をするとF-4同様40年はこの旧式機を使い続けなければなりませんが、レンタルなら好きな期間で手放す事が出来るわけです
レンタルを引きうける台湾としては、購入の費用無しで20年後に台湾としてはまだまだ有力な戦力となり得るスパホを導入できるというメリットがあります
今現在アメリカが台湾にスパホを売ろうとすれば共産党中国の反発と中台間の緊張は必至ですが、20年後には微妙に旧式化しているスパホなら中共への刺激を少なくする事が出来るでしょう
これは実質的に台湾に対する軍事援助になりますが、形式上は日本が援助を受ける側になるのでケチを付けにくく、武器輸出三原則に違反する事も防げるかと思えます
台湾の防衛力を強化しつつ、より日台の連携を高める事にもなるでしょう
こうした形式でベトナムやインドネシア等、南沙諸島で中国の脅威を感じている国々と連携していければ日本の安全保障を強化する事にも繋がるでしょう