出会ったころの君。
最初に会ったとき、君は気難しい感じだった。
よそよそしい、っていうのかな? 他人行儀で。しかも、ボクのほうも君の性格を十分に理解してあげていなかったね。
そのあと。 少しずつ君は打ち解けてきて。 たぶん、ボクが君に会うときのためにメガネを変えてから、なのかな。 とっても、君らしい個性を見せてくれるようになったね。
夏が過ぎ。 そして、冬になり。
君との最初のケンカは、たしか6月だったかな。 出会って1年がすぎたころだったね。
急に君が口をきかなくなったから。しかも、とっても急だったから。 驚いたよ。
でも。そのあとの君って。 何事もなかったかのように振舞ってくれたんだよね。 そのとき、気づいてあげればよかった。 今になって思えば、あのときのことを後悔してるんだ。
そして。 また夏になって。 真夏の暑いあのころ。君はとっても積極的になってたね。ボクもそれを当たり前のように感じて。
9月。 もう夏の終わりだった。 まだまだ暑くて、毎日が汗をかくような陽気だった。
また、急に口をきかなくなって。
でも。 前のときとは違った。 ボクは気づいたんだ。 君がいるのが当たり前だったから。
もう。会えなくなるのかな? そう、思った。
少しの間。君は、ボクのところから離れたんだ。 二度と会えないと思ってた。
ボクは。 君じゃないだれかを探し始めていた。
でも。
今日、君からの便りが届いた。
また、会えることになった。
少し不安。だけど、うれしい。 だって、もう二度と会えないと思っていた君に会えるんだもん。
また会っていいのかな? それとも、何も考えずに君を受け入れればいいのかな?
便りの中に。そんな言葉は見つからなかった。
期待。不安。
明日、どんな顔で君を迎えればいいのだろう? まだ、口をきかなくなった時の君のあの表情が頭から離れない。
(第一夜 終わり)
注意:このストーリーは事実をもとにしたフィクションです。 あしからずご了承ください。