いつもひとりきりで帰る君。
隣が空いてるなら居させて。

「用もないのに急になんで?」

不機嫌なのか照れてるのかどっちともとれない表情で言う由依。

「だって、少し話くらいさせてよ」

「いいけど」

今度は少し嬉しそうな表情をしている。

「少し近くで顔を見せて」

「からかうつもりなら嫌だよ?」

コロコロ変わる表情についついそんな言葉が出てしまった。
我ながらキモいと思う。
でもそんつもりは1ミリだってない。

「その笑顔に嘘はないの?」

「答えはもう分かるはずだよ」 

そう言っても少し不満そうな表情をしている。

「由依の声を聞かせて?
由依の瞳にいさせて?
もっと飾らないままで笑って?」

「こんな私でいいの?
素直じゃないし、無愛想だし、理佐になんか釣り合わないよ」

「ありがとうもごめんなさいも言えなくたって、
うつむいたままだって、どんな由依も好きだよ?」

すると由依は泣き出してしまった。

「りさぁ、ありがとう。
私も大好き」

いや、めちゃめちゃ素直じゃん。
可愛すぎて死にそう。

「りさぁ?」

ほら、首を傾けてうるうるな目で上目遣いとかやばい。さすが天然たらし。

「んーん!帰ろ?」

「ん」

「ん?
あー、ごめんごめん」

そう言って差し出された手を握る。


不安も傷も由依なら受け止めてみせるから。 
きっとどんな2人よりも輝けるきがする。

どんな未来よりもドラマチックな今を大切にしたい。

「愛してるよ、由依」