『しあわせってなんだろう』
空見上げて答えを探してみた。
このところ難しいことばかり考えてしまう毎日だ。
大好きなもの、守りたいもの、笑顔にしたい人がいる。ただそれだけで笑っていられる。
それがしあわせってことなのか。
んー分からん。
「そんな怖い顔してどうしたの?」
「理佐」
「珍しいじゃん、由依がそんな深刻そうな顔してるの。何考えてたの?」
「んー、深刻ってことのものじゃないんだけど」
私は今さっき考えていたことを理佐に話した。
「由依ってこんなこと毎日考えてるの?」
笑いながら理佐は言ってくる。
「なんか文句でもある?」
「おぉ怖。さすが狂犬」
「理佐?」
「ごめんごめん」
そう言いつつ理佐の顔はおどけていた。
「そうだな〜、当たり前のことがあるってことじゃない?」
「え?」
理解できなかった私を置き去りに理佐は質問してくる。
「由依はさご飯を全く食べれなった時幸せって言える?」
「言えないかも」
「でしょ。そういうこと。
今こうして私が由依と話せてるのも、同じグループとして活動してるのも出来なくなったら幸せってって言えないよね。
でもこれって今では当たり前のことになってるでしょ?
この当たり前が急に無くなった時私は一番やだなぁ」
そして理佐は続ける。
「まぁ結局こうした何気ない日々が幸せってことだよ」
眩しいほどの笑顔を見せてくれた。
何となく理佐の言ってることが分かる気がした。
「理佐ってなんかキザだね」
「ちょっと!真剣に答えてあげたのに!!」
心配そうに声をかけてくれたり、イタズラな笑顔をしていたり、と思ったら急に真剣な表情になったり、太陽みたいな笑顔を見せてくれたり、私は私の一番失いたくないもの絶対守ろうって心に決めた。
「理佐、ありがとう」
「いーえ、それより早く楽屋戻ろ」
そういえば屋上に来ること誰にも伝えなかったのに理佐はどうして分かったのだろうか。
「由依、由依の幸せは私はが保証するよ」
階段を足早に降りる音が聞こえてきた。