今日も朝からシトシトと雨が降っています。
じめじめした空気とは裏腹に、子供達は体操の練習。
今日から、HPLCについても少しずつ。
今日はよくあるトラブルの1つポンプ圧異常について。
日常で、ポンプ圧が不安定になったり、
通常より高くなったりと圧力の異常が起こりえます。
カラムの詰まりが原因の時もあれば、
流路系に問題が有る場合もあります。
あと、ポンプそのものに原因があったりもします。
今日は、カラムや流路系が要因の場合について簡単に。
つまりの要因の絞込み。
まず、ポンプ圧の上昇がカラムにあるか、流路にあるかの確認方法は、
カラムの入り口側の配管をはずします。
そこで圧力が上がってこなければカラムの可能性が。
圧力が上がってきたら流路系につまりの可能性があります。
それで、全てが分かるわけではありませんが、
ある程度のめどをつけることは出来るでしょう。
カラムに要因がある場合
カラムに固形物が堆積したり、充填材の表面に吸着するなどにより、物理的に詰まる場合と、
汚れの場合があります。
まず、固形物の堆積の場合。
固形物が入り口フィルタに堆積したり、
充填材の表面に化合物が不可逆的に吸着した場合は、
基本的にはカラムの交換になります。
分離カラムのまえにガードカラムをつけることによって、
カラム交換による価格が大きく変わります。
また、カラムを再生処理することも可能ですので次の方法で試してみるのも良いでしょう。
カラム再生方法
1.カラム入り口側の交換
カラムの入り口フィルタやエンドフィッティング部分を交換します。
2.固形物の押し流し
カラムを従来と逆側から流すことにより、固形物を押し流します。
ただし、流す量は、分析時の流量の5分の1程度が良いです。
固形物の由来
1つに試料中の不溶物質
そして、プランジャーシール屑
といったものがあります。
シール屑を除去するフィルターにより、
ある程度大きなものには
除去機能が働きますが、完璧ではありません。
このフィルターを定期的に交換することにより、
カラムへの堆積を防止させることができるでしょう。
これは、カラムだけでなく、流路が詰まる原因にもなります。
いずれにせよ、定期的なメンテナンスが大事ですね。
充填材の汚れ
ここでいう充填材の汚れは、
試料成分中にある物質で、保持時間が相当長く、カラムから溶出しきれないものが、
蓄積するものです。
とくに、アイソクラティックで分析する場合、起こりうる可能性が高いです。
処置の方法
分析終了後に溶出力の高い溶媒を移動相にして、カラムから溶出させる。
前処理の段階で、出来る限り不純物(カラムの種類により溶出しにくい物質の特性が異なるので注意がひつようです。)を取り除く。
また、不純物が不可逆的に吸着した場合、
吸着物を分解させてから、取り除くこともできます。
たとえば、ポリマー系のカラムの場合、強アルカリや強酸で分解させることが出来ます
この場合も、カラムの逆から従来の1/5程度の流量で流すと効果的です。
しかし、シリカゲルの場合は、強酸、強アルカリとも使用できませんので、ご注意を・・・。
塩によるつまり
移動層として用いられるリン酸緩衝液が原因となり、
塩が析出する例があります。
リン酸緩衝液を流した後にアセトニトリルに切り替えると、
塩が析出して流路が詰まってしまいます。
もちろん、溶離液を流したまま、
そのまま置いておくのもよくありません。
手順としては、
まず塩を純水で完全に流してから有機溶剤へ切り替えるようにしましょう。
あと、やりがちなのが、グラジエント分析で、一方で塩を含む水系、一方で100%有機溶剤
水系から100%有機溶剤系にグラジエントしてしまうと塩が析出する可能性が高まります。
これも注意ですね。
ま、今日はこんなところです。
HPLCについても、GCと同様カラムのや検出器の種類、特性等を留意点も含めて述べていきたいと思います。
他にも、精度管理のことや、前処理のこと。金属分析のこと、等など・・・・
いっぽいありますね。
あと一ヶ月チョイ。
がんばろ