今日から、ガスクロマトグラフィーの分離部です。
分離の仕組みは、
カラムとカラムの周辺温度が主だったファクターとなります。
カラムについては、
固定相と物質の相互作用(分配や吸着)、固定相の厚さ、カラムの長さ
がファクターとなってきます。
それでは、カラムについて少々
カラムの種類
パックドカラム
キャピラリーカラムの二種類となります。
パックドカラム(充填カラム)
内径3~3.5mm程度のガラスまたはステンレス管に、固定相(100~250μm程度の粒)を充填させます。
固定相は担体に液相がコーティングされており、
その液相の相互作用で、分離されます。
(ここで、液相?カラムの中に液が入っているの?と思われる方もいるかもしれません。グリースのようなものも、液体の部類に入る。といえばイメージはつきやすいのではないでしょうか?)
分離の度合いに影響を及ぼすもう一つの要素は、充填剤の粒径です。
粒径が小さいほうが、
固定相との相互作用効率があがり、
分離は良くなります。
一方で、圧力が高くなる等の注意が必要です。
充填剤見るとメッシュが表示されています。
メッシュの小さいほうが粒径が大きくなります。
メッシュ 粒径(μm)
60 250
80 180
100 150
120 125
では、パックドカラムのメリットデメリットを述べて、終わりとしましょう。
メリット
1.サンプル負荷量が大きい。
注入量を増やすことが出来ます。
2.充填剤、液相の種類が多い。
これは先に述べましたが、目的成分専用の充填剤があるので、
カラムの選択が楽です。。
デメリット
1.カラム内に充填剤が充填されている。
圧損が大きい。
よって長いカラムは使用できない。(通常1~3m)
2.カラム内を物質が多流路で進む。
拡散しやすくピークがブロードしやすい
3.カラムのコンディショニングに時間を要する。
次回はキャピラリーカラムについてです。
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