あと、数分で4月です。
早いです。
今日の夕食は豚肉のしょうが焼き。
テーブルに着き、食べる前に嫁さんと話をしていたら、
視界の箸からしょうが焼きに向かう箸が・・・・
気付いたら箸を持った次女が横の椅子に座り、
私のしょうが焼きを狙っていました。
小さく切っていくつかあげましたが・・・・。
さて、今日は久しぶりに絶縁油中の微量PCBについて。
分析をする事業所は徐々に体制を整えているところかと思います。
同業者から探りをいれると、
結構MSMSを使うってところが多いようです。
別目的で購入したMSMSをここぞとばかりに、使おうってことになったところもあるよう。
今日の内容は、
PCBの一部の化合物濃度から全PCB濃度を計算する簡易定量法です。
これは、PCB13成分のみ測定して、全PCB濃度に換算する方法です。
KC300,400,500,600におけるPCB組成比が特徴的であることを利用したものです。
まず、実際に13成分(C3~C7 具体的化合物は後述)を測定し、
KC300、400、500、600の組成パターンなどから得られた計算式を用いて、全PCBに換算します。
本方法により得られたPCB濃度と209成分測定によるPCB濃度とかなり相関があります。
では、実際に測定している13成分を書きに示しましょう。
2,2’,5-TriCB
2,4,4’-TriCB
2,2’,3,5’-TetraCB
2,2’,5,5’-TetraCB
2,2’,4’,5-TetraCB
2,2’,4,5,5’-PentaCB
2,3,3’,4’,6-PentaCB
2,3’,4,4’,5-PentaCB
2,2’,3,4,4’,5’-HexaCB
2,2’,3,4’,5’,6-HexaCB
2,2’,4,4’,5,5’-HexaCB
2,2’,3,4,4’,5,5’-HeptaCB
2,2’,3,4’,5,5’,6-HeptaCB
の13物質です。
これを見て分かるように、
C3~C7まで測定するだけです。
このことによる利点は、
とにかく楽であることです。
まず、前処理から
13成分のみ回収すればよいわけです。
これによって、C8~C10のような、
油・炭化水素系の今日雑成分と分離が困難な高塩素PCBを回収する必要がありません。
また、C1~C2のような、回収率が得られにくい、低塩素PCBの回収も必要ありません。
精製操作においても、上述したPCB成分のみを回収できる条件で良いわけですので、
それ以外の画分は捨てることが出来ます。
これにより、狭雑物が減り解析が容易になるとともに、
装置の汚染も低減できます。
続きまして機器分析について
MSの性能をより生かした分析が可能となります。
これは、
GCMS分析条件において、グルーピングが容易である。
MS条件において、グループあたりの読み取りm/zが少ない。
単位時間当たりの測定点数を多くすることが出来る。
これらにより、感度、S/N比を高めることが可能となります。
といったことによります。
解析について
所要時間の低減があげられます。
209成分中13成分のみの定量ですから、当然言えば当然ですが・・・。
この分析は、13成分測定後の濃度換算がある意味命ですので、
計算式が間違わないように、
ご入力など無いようにチェックできる機能が必要かと思います。
今日は、こんなところで・・・。
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