今日は、朝からサンプリング。
寒いだろ~と傍観対策を完璧に会社を出ました。
で、現場で気温を測ると14℃・・・・
思わず、温度計を二度見しましたがた、やっぱり14℃。
確かに、暖かかったです。
私自身、外に出ることは少ないのですが、
それでも、何度かは現場に向かいます。
冬の外の仕事は、寒さとの戦い。
春は花粉症との戦い。(私は花粉症ではありませんが・・・・)
夏は暑さと場所によっては蚊をはじめとする虫との戦い。
秋は冬の訪れを感じる哀愁との戦い。→少数派?
ってところでしょうか。
さて、今日は久しぶりに平成22年度環境省重点施策から。
海洋生物多様性情報整備及び保全戦略策定について。
この事業は平成20年度環境省重点施策として、
出され、スタートしました。
この施策は、平成19年に海洋基本法が成立されたことに基づくと思われる。
海洋基本法では、
海洋の生物多様性保全など海洋環境保全に係る施策を推進することや施策を推進するうえでの調査・情報提供に努められています。
そして、もう1つ
本年度開催される、
生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)において成果を示す効果もあります。
どのような、成果を示すのか。
それが、今施策において、平成20年度から進めてきた、海洋生物多様性情報です。
平成20年から藻場・干潟・サンゴ礁等の浅海域生態系の分布を調査し、
海洋自然環境情報図の作成・公開、重要海域の選定、保全戦略の策定
それをまとめるのが本年となります。
ただし、COP10は本年10月に開催されますので、比較的早い時期にまとめられると思います。
どのようにまとめ、発表されるか、楽しみです。
ここで、海洋基本法について少々。
本法は、海洋の生物多様性の観点だけではありません。
持続可能な開発、など生物多様性をまもりつつ、海洋を資源として有効利用する施策もあります。
1 海洋資源の開発及び利用の推進
2 海洋環境の保全等
3 排他的経済水域等の開発等の推進
4 海上輸送の確保安全の確保
5 海洋の安全の確保
6 海洋調査の推進
7 海洋科学技術に関する研究開発の推進等
8 海洋産業の振興及び国際競争力の強化
9 沿岸域の総合的管理
10 離島の保全等
11 国際的な連携の確保及び国際協力の推進
12 海洋に関する国民の理解の増進と人材育成
といったことが、海洋基本法の基本計画に盛り込まれています。
そのなかでも、海洋資源の開発については、資源の乏しい日本にとっては、
重要な施策のひとつと思います。
資源といっても様々あります。
メタンハイドレート等のエネルギー資源
海底熱水鉱床やコバルトリッチクラスト等の鉱物資源
波力や潮力等の自然エネルギー
他にも海洋微生物等さまざまな開発余地のある資源があります。
メタンハイドレートについては、いずれ書こうと思っていましたが、
出てきましたので、ここで少々。
メタンハイドレートは日本近海に眠る膨大な資源として、大変注目を集めています。
まず、メタンハイドレードとはどういった物質かといいますと、
その名のごとく、メタンと水が結合した化合物です。
イメージ的には、燃料となるメタンを水が包み込んでいるといったところでしょうか。
メタンハイドレードは「燃える氷」ともいわれております。
高圧下で-80℃という冷凍状態で白い固体の状態で存在しております。
では、このメタンハイドレード、日本近海にどの程度存在するのでしょう?
位置的には、南海トラフと呼ばれる、駿河湾から東海、紀伊半島、四国の南東にかけて、
約700kmにわたる海底の細長溝になります。
この南海トラフトには大量のメタンハイドレートが存在します。
他にも日本近海各地に存在し、それをあわせると、
日本で消費される天然ガス100年分の量が存在するようです。
では、実際にその資源が掘り起こされているかというと、
問題が山積の為、手が付けられていません。
問題のひとつに
コストが挙げられます。
現在、様々な採掘方法が検討されていますが、
いずれの方法も莫大な費用がかかるようです。
もう1つ。
環境面への影響です。
メタンを海中、海上に漏洩させないことや、
採掘過程やメタンの影響による生態系への影響も考慮しなければなりません。
では、メタンハイドレードに係る流れはというと、
現状
2008年 日本、カナダの共同研究により、メタンガス6日間連続生産に成功・・・世界初とのこと
東部南海トラフをモデル海域として、メタンハイドレートの資源量を計算・・・・日本の天然ガス消費量14年分
2009~2015年 生産技術等の研究実証
・大水深での生産試験を安全にする方法を検討
・長期生産試験の実施(陸上産出試験)
・生産の実証試験
・周辺環境への影響評価
2016~2018年度 総合的検討の実施
・技術課題
・経済性評価
・周辺環境への影響に係る調査
さて、メタンハイドレート・・・・いかほどの効果が得られるのか。
ただし、これは再生可能エネルギーでないことをよ~く理解しておかねばなりません。
ちなみに、現在の研究機関とは
メタンハイドレート資源研究コンソーシアム:
石油天然ガス・金属鉱物資源機構、産業技術総合研究所、エンジニアリング振興協会
メタンハイドレート研究センター:
産業技術総合研究所
期待しましょう!!