なんか、嫌いな言葉がある。
全然ワイルドじゃねーし、ただのスタンドの店員みたいな人なのに、「ワイルドだろー」とか、舌の長いパチンコ屋の店員みたいな「ポイポピー」とか。
別に使う人はどーでもいいけど。
意味のわからない言葉が好きじゃないし、理解出来ないだけ。
その昔、付き合っていた人に
「ハピハピで嬉しい」
と言われ、次の日に、その人の前から姿を消した淡いメモリーがある。
今思うと、凄く理解ある人だったし、性格も身なりも申し分ない、しっかりした人だった。
俺には、もったいないくらいの人だった。
まるで、何もない土地に出来たコンビニみたいな人だった。
だけど、許せなかった。
ハピハピが…
だって、ハピハピって何?
ハッピーなの?
倍の意味なの?
なんか、地方のスナックみたいで、なんかムカつくじゃん。
えー!
そんなんで、別れんの?
バカじゃん!
ひど~!
かわいそうー!
愛がない。
と、お思いの人もいらっしゃるでしょう。
そうですよ、その通りです。
バカですよ。
酷いですよ。
でも、ハピハピなんて意味がわからないし、許せなかったんですよ、当時の僕には。
しかし、その後は後悔と懺悔の連続でした。
なんてったって、その後、
「ハピ☆ラキビックリマン」
が放送したんですから。
大好きなビックリマンが新たなストーリーで始まって、ハピラキなんて、ハピハピと同じ様な言葉で、しかもラッキーの略のラキまで付いて、おまけに☆まで付いて。
その時に思いました、彼女はビックリマンサイドの人間だったと。
僕が大好きなビックリマンがハピラキなんて名乗り、僕がビックリマンを嫌いにならない様に、今のうちから、ハピと言う言葉に免疫を付けて、ハピラキを受け入れられる様に。
気付いた時には、もう遅かったのです。
僕はなんの嫌悪感もなく、すんなりと、「あっ!ビックリマンやってる!また始まったんだ。やったー!」
と、受け入れてしまったのですから。
ニンゲンコワイヨー
今日は公園のゴミ箱がいつ、空になるのか見つめていました。