イメージ 1
 午前中は晴れ間ののぞく空ですが,午後からは雨・・・上空の気流も機嫌悪しです.

 朝のカンファレンスでは,昨日入院の患者さん6名をプレゼンし申し送ります.脳血管系,大血管系,消化器系,術後,代謝系などバラエティに富んでいます.カンファレンスの後は回診.治療方針の確認,決定とベッドコントロールを行います.そして,日勤者は初療対応,24時間勤務者は病棟対応など各自の仕事に散らばります.

本日のドクターヘリ(小林,岡本先生,林田看護師)
1件目 キャンセル
 覚知同時要請です.「意識もうろう状態.」との情報.離陸5分すぎ,救急隊現着し意識清明を確認,キャンセルです.
 これくらいのタイミングでヘリ要請がかけられる消防に拍手です.結果,キャンセル大歓迎.この積み重ねが本当の救命事案を生み,後遺症を軽減することになるのです.

2件目 転落外傷
 「軽乗用車が川に転落.傷病者1名.」との情報で離陸です.外は雨.上空の外気温は1度.氷点下にはなっていません.
 積雪のあるランデブーポイントに着陸.目印のバスクリンは良く目立ちますよ.雨の中,無線で情報を聞きつつ,しばし救急車の到着を待ちます.
 救急車到着,岡本先生は外傷初期診療開始.JATECインストラクターだけあって素早い診療です.高エネルギー外傷,頸髄損傷疑いにてTECCMC搬送です.

3件目 外傷性窒息
 同時要請です.「ユンボと天井に首が挟まれた状態.」との情報.機内では様々な状況を考え準備します.気流の悪い中,安全に急いで向かいます.
 約15分後,救急車と同時にランデブーポイントへ到着.救急隊から治療を引き継ぎます.BIGにて骨髄輸液路確保,薬剤投与.外傷の精査も同時に行っていきます.頸部と頭頂部に圧迫痕あり.体幹部は問題なし.懸命の治療が続きますが,状況は好転せず.状況を考え直近の基幹病院へヘリ搬送とします.

 体を暖めるバスクリンが救命医療に役立っています.冬期,多量のバスクリンがこの北近畿では消費されることでしょう.(株)バスクリン様,北近畿のドクターヘリ事業にご協力とお力添えをいただけますと幸いです.