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 9名の救急医で初療,手術,集中治療などをこなすことは,かなりの業務量となります.しかし,お互いがお互いのことを考え助け合い,補い合いながら楽しく仕事をしています.その代わり2連休が月に4回あります.また看護師,コメディカルの協力も非常に大きいです.こんな素敵なチームの仲間に加わってくれる方を待ってます!

 毎朝,ドクターヘリの機内点検から1日が始まります.着替えて,外に出ようとすると医局棟の入口に珍しいお客さんです.メスのクワガタムシ.何十年ぶりに見たでしょうか.ちょっと嬉しくなり,そっと捕まえて一緒にヘリポートに向かいました.

本日のドクターヘリ
1件目 心筋梗塞・心室細動(施設間搬送)
 院内他科からの施設間搬送依頼です.専門治療が可能な病院への転医です.陸送であれば2時間以上かかり,致死的不整脈が出現すれば致命的となります.晴天の中,山を越え30分弱で転医先病院の先生へ引き継ぐことが出来ました.

2件目 交通外傷
 救急隊現着後の要請です.ヘリ離陸後の情報で,「骨盤骨折疑い.脈微弱」.救急隊の適切な観察結果により,適切なヘリ要請が行われます.5分後,ランデブーポイントに到着,その3分後に救急車もやってきます.救急車内に乗り込み外傷初期診療の開始.加圧バックによる初期輸液を行いつつ診療を進めます.どうやら骨盤,下肢に原因がありそうです.速やかにヘリへ搬入しTECCMCへ搬送です.

3件目 小児の頭部外傷(施設間搬送)
 本日の日勤責任者・松井先生から「ヘリで向かえに行って欲しい症例があります.小児の頭部外傷」との連絡です.陸送すれば50分以上かかります.ヘリの絶対適応です.3分後,転医元の所轄消防からヘリ要請です.10分もかからず,夏休みになった中学校グランドにヘリは着陸します.数分後,セミの鳴き声をかき消すように救急車が滑り込んできます.医師同乗で来られましたが,救急医によりあらためて外傷初期診療を行います.意識レベルはムラがありますが,気道,呼吸,循環は問題ありません.気管挿管を行う必要なしと判断し,TECCMCへ飛び立ちます.ヘリポートに到着直後,別事案の現場要請です!松井先生に連絡し,初療のストレッチャーでヘリポート途中まで向かえに来てもらいます.写真のごとく,途中で引き継ぎを行い,我々は再びヘリに戻ります.これも日常診療のチームワームの賜物です.そして,患児はヘリポート to direct CTで全身の再評価となりました.

4件目 潜水病の疑い
 救急覚知同時要請です.機内整備を行いながら情報を聞きます.「潜水後の左顔面および左半身違和感」.潜水病!?高圧酸素療法可能な施設をピックアップし,運航管理室と機内からとで事前問い合わせを行います.また連続出動のため残燃料を考慮した搬送となります.10分後,美しい日本海の港町,鉄橋のある街の小学校に着陸です.住民の皆さんが集まって来られます.そんな中,救急車がグランド内に滑り込んできます.救急車内に乗り込んで診療開始.幸い患者さんの症状は軽快傾向にあり,潜水病の可能性も低いと診考えます.しかし,脳血管障害などを否定しきれません.ならば高圧酸素療法も可能な一番近い救命救急センターにヘリ搬送です.潜水病の可能性も一応念頭に,日本海海上を高度を落として飛行します.操縦士,整備士,医療クルーとのあうんの呼吸,チームワークです.帰りの燃料を残して,ヘリポートに着陸,患者さんを引き継ぎミッション終了です.

 夕陽を浴びながら,但馬空港に帰投,時間的にも燃料的にも本日の運航は終了です.資機材を撤収し,クルー全員で豊岡病院まで帰ります.本日も暑い中,お疲れ様でした.どれだけ水分補給したことでしょう・・・