
お医者の仕事の1つに論文書きがあります.小生も日常診療などが忙しいなどと言い訳をして,なかなか筆がすすみません(今は筆ではなく,キーボードですが).自分たちの仕事を世に知ってもらうためにも,論文を書く必要があります.今回,但馬救命救急センターの名前で初めて論文が掲載されました.「日本急性血液浄化学会雑誌」の創刊号に,拙文ではありますが,reviewを書いております.機会があればご一読いただき,ご意見をいただけましたら幸いです.これからはがんばって論文作成,教科書の原稿作成などを行っていきます.
うちの救急集中治療医達のチームワークは抜群です.本日も長期に救急病棟に入院しておられた患者さんが軽快・転棟されました.交替制勤務で,しっかりとした引継と治療方針の統一化,リアルタイムの治療が重症の患者さんをすくい上げるのでしょう.センター長の出る幕はほとんどありません.
本日のドクターヘリ
1件目 CPA
意識障害にて救急覚知同時要請です.まずはランデブーポイントに着陸,そこから速やかに支援隊の車で現場へ.ちょうど患者さんを救急車内へ収容するところでドッキングです.心肺停止!医療介入の開始です.覚知から22分.救急車で直近の病院へ搬送しても約20分かかります.覚知同時要請がいかに患者さんにとって有益な医療提供になるかという実例です.救急隊も現場滞在時間短縮を心掛けたことで,このような理想的なドクヘリ活動が生まれました.気管挿管,骨髄内輸液路確保(虚脱した末梢血管は確保困難です.Bone Injection Gunで橈骨遠位端に数秒で確保です),オートパルス装着.あとは5分で飛べる病院へヘリ搬送です.いつも受入にご支援,ご協力を賜り,誠にありがとうございます.
2件目 交通外傷(バイク VS 乗用車)
受傷機転のみで救急覚知同時要請です.救急隊が現場活動を始めたころには,ドクターヘリが現場上空を旋回しています.状況によっては現場直近に着陸するつもりです.その時です.「軽症にてキャンセル」 ヘリクルーは一同ホッと胸を撫で下ろし,病院ヘリポートは帰投します.キャンセルを恐れず,積極的にヘリ要請することで,助かる命が確実に助かります.また,今までであれば助からなかった命も助かるようになります.本事案で,この地域の救急医療に対するモチベーションの高さをあらためて実感しました.
3件目 交通外傷(バイク VS 乗用車)
日没間際要請です.現場活動時間を機長に確認しつつ向かいます.救急隊現着後の要請ですが,ランデブーポイントにヘリが到着すると同時に,救急車も到着です.橈骨動脈の触知微弱,大腿骨に変形あり.初期輸液を開始.ソフトバックの輸液バックを手で握りつぶします.橈骨動脈の触れが強くなります.これなら大丈夫,ヘリで搬送です.救命救急センターまで1時間近くかかる地域です.ヘリで飛べば10分.現場滞在時間14分.日没まではまだ余裕があります.TECCMC搬入時,患者さんはしっかりとした口調で会話が可能となっておりました.