SNSでこれでもか!と宣伝攻撃に会い、せっかくなので行ってみました。絶対混むだろうと朝一9時に向かう。すでに行列で来ていたけれど、最近混む美術展は本当にすごいので、それと比べるとだいぶまし。初めて来たと思う、京都国立博物館。
つつじがきれいでした。今回のポスターになっているのは、雪舟(右)と若冲(左)こんな感じで、雪舟のがオリジナルの作品が特に江戸時代にものすごくたくさん描かれているのです。
そしてこちらがたぶんもっともよく描かれた作品、富士三保清見寺図。こちらは「伝雪舟筆」で、模本と言われているそうですが、元絵はあったわけでとにかくこのテーマで後の世代の人々が描く、描く。さらには、ここから描いた場所を見つけた!という感動を書いている人もいるというあまりにも有名な作品なのだそうです。曾我蕭白版は空間や富士の感じがさらに洗練されており、司馬江漢版はさらに水墨画バージョンと洋画バージョンまでありました。
音声ガイドを聞いていると、今回の展示、国宝展で一気に雪舟六点を一つの部屋に並べた際に、これもすごいけれど、雪舟の本当のすごさは雪舟の絵を見るだけではわからない!(雪舟後の影響や雪舟について書かれた文章などを一緒に展示することでこれでもか!とわかる)ということで企画されたのだそうです。という気合いが入っているので、タイトルも何と画聖(カリスマ)の誕生、となっております。
雪舟と言えば涙でネズミを描いた、ということくらいしか思いうかばなかった私ですが、雪舟自体は室町時代の人で、その時代に大内氏のスポンサーシップで明の時代の中国にわたっていた、というのにもびっくり。さらには、のちの世の人で雪舟にあやかろうと「雪」を名前に入れている人が多くいたり、自称X代目雪舟が多くいたり、というのもすごい。さらには富士三保清見寺図をはじめとして、絵のお手本としてこれでもか、で模倣されたり、オマージュ作品が描かれたりしています。あの若冲も何点か描いていて、そのうちの一つが鶴。涙でネズミの話も実際に江戸時代の『本朝画史』という画家を取り上げられた本に載っていてその現物も見ることができました。
雪舟が中国の画家のXX風、で描いている一連の絵なんかは、本当に巧みで、これでもか!という感じ。AIでもなかなかここまで上手にできないんじゃないかと思います。
通の方々はレンズ片手に観られてて、きっと筆さばきまでじっくり観覧されるのでしょうね。かっこよい。
雨が降っていたけれど、京都タワーが見えました。
その後は懐かしの花見小路へ。叔母の家はすでに人手に渡り工事中でした。
歌舞練場の横には帝国ホテルができるそうです!
で、懐かしのなか彦さんへ。なか彦さんは2022年に引退されたということで、オーナーシェフの岡本さんが焼いてくださいました。
キャロットロベ、お肉の佃煮、白魚とこごみの和え物。
お肉。お塩、マスタード、大根おろし、ステーキソースといろいろな味で楽しめました。
最後はやっぱりガーリックライス!
赤だしもものすごくおいしかったです。
デザートはイチゴ
帰りは初めて京阪電車のプレミアムカーに乗りました!
500円でゆったり。
帰ってきてから前から気になっていた「怪物」をやっとアマゾンで見つけて鑑賞。なんと母親―教師の目線の途中まで見てどうなったんだろう?と思っていたら、最後は子どもの目線でなるほど、という内容なんだけれど、ラストがちょっと悲しかった。そしてやはり一番母親目線として見てしまう私としては、子どもも悪くないんだけど、母親からこう見えたら本当に心配だしつらいよな、と思い入れが強まってしまった映画でした。脚本賞納得です。
それからぱんちょさんが久しぶりにカレーを作ってくれました。うまし。