総評
昨年のナビスコは予選最下位、それが今年は準決勝進出。大躍進です。実にすばらしい。それも第1戦をリードして折り返すという好条件でした。
しかし、「最後はプレッシャーに負けてしまった」というのが正直なところでしょうか。
立ち上がりから、明らかに相手のサッカーを受ける格好になってしまいました。
しかし、得点が動いた80分以降は、川崎と浦和が真逆のサッカーになり、今度は浦和の選手にプレッシャーがかかっているように見えました。準決勝のプレッシャーというのはこういうものなんだと思った次第です。
もう少し早い時間に得点が動いていたら、また、違ったサッカーになっていたのかもしれませんが、リードされる格好になったラスト15分程度で大量のロストを発生させているので、それはそれでダメなサッカーでした。
いろいろな意味で、まだまだ修行は続きそうです。
プレッシャー
この日、最も動きが悪かったのは山本と田中裕だったと思います。あと、大久保も本来の動きではなかったです(ケガの影響はゼロではないでしょう)。逆に、いつものペースでプレーできていたのがジェシとノボリでした。
おそらくはプレッシャーなんだと思います。タイトルへのプレッシャーが頭の判断を遅らせ、ついでに身体も思うように動かなかったように見えました。相手を良く見て先読みをするのが風間サッカーの神髄ですが、そういう心の余裕(風間監督が言う自信)が足りませんでした。
最近の数試合でも似たような傾向が見られますが、順位が上位に上がってきて、さすがにリーグ優勝までは見えているとは思えませんが、サッカーが今までとは違ってきてしまっている感じを受けます。
実際、冒頭で述べたナビスコの大躍進もそうですし、リーグ戦だって風間体制になって初めての上位ポジションですからね。そういう意味では、心技体のバランスが狂い始めているのでしょう。
風間体制になって以降、当初はできない子供たちが補習授業を受けているような状況が続き、出来なかった子供がいろいろなプレーができるようになってきました。そんな子供たちが、僅か1年の補習授業を経て、今後は上位校を受験する授業に切り替わり、今までとは違った環境に置かれ始めています。
そういう環境変化に一気に慣れることは難しいと思います。少しずつ慣れて行ってもらうしかないですね。
まだまだ時間が必要なようですが、年頭に阿部市長がおっしゃったように、等々力が生まれ変わる2015年には間に合わせて欲しいところです。
しびれた80分間
得点が動くまでの80分間の川崎の選手たちは、まさに金縛りにあっているような動きでした。
浦和の選手が前線に張り付いているためでしょう、「安心料」として、必要以上の人数を最終ラインに並べるドン引きディフェンスで、浦和の攻撃を受ける防戦一方の布陣でした。
イナが確実に最終ラインに吸収されるため、イナの特徴であるボール奪取の機会がほとんどなく、バイタルエリアを浦和の選手が自由自在に使っていました。山本も頑張っていましたが、ボールを引っかけた後の繋ぎ等、いつものはつらつさがありませんでした。
この「安心料」を払わずに、ドン引きにならず、しっかりとダブルボランチを組み、相手の動きを冷静に予測して守れるようにならないと、なかなか自分たちのサッカーにはなりません。
ドン引きで失点は防げましたが、逆にゴールに迫る機会がほとんどなく、良くて0-0というサッカーではタイトルには手が届きません。
しっかりと反省してもらいましょう。
問題なのはラスト15分
しびれた80分間はやむなしとして、この試合で最も問題だと思うのが得点が動いて以降のラスト15分弱です。
冒頭で述べたように、今度は浦和の選手が金縛りにあい始め、別人のようなチームに変わりました。そして、開き直った川崎が攻撃に出られるようになったのですが、この最後の15分(ロスタイムを含めると19分ですが)でのボールロストが14回もありました。
しかも、80分までは攻撃できていませんから、厳密には14分間しか攻めていません。14分で14回のロストですから、90分換算すると90回程度のペースになります。
慌てたのは仕方ないにしても、最も自分たちのサッカーに近い形を作れた時間帯でこれではどうにもなりません。
このラストシーンのロスト14回の分布を見ると、2回が田中裕、山本、大久保、森谷、1回がジェシ、ヒロキ、ノボリ、イナ、ヤジ、アランと10人もの選手がボールを失っています。逆にロストが無かったフィールドプレーヤーはコバ悠とレナトだけです。
こういう限界的な状況からしっかりとプレーできるように練習を重ねて行って欲しいと思います。
そういう意味では、浦和の選手の方がプレーが体に染みついていて、川崎に比べてほんの少しだけ、プレッシャーに勝てる体質だったのでしょう。阿部、興梠、鈴木が典型的でした。
補習授業から上位校を目指す受験授業へ。
風間講座はまだまだ続きます。2015年へ向けて頑張ってもらいましょう。
余談
いろいろあって早めに行けないために、今回はメインスタンドからの観戦になりました。2F席が空いていると浦和ゴール裏サポーターの応援の声がひときわ反響しますね。
普段はゴール裏で自分たちが声を出しているので良く分からないのですが、今回は静かなメインスタンドにいて、ひときわそれを感じました。
浦和の応援に慣れていない山本はそういう影響もあったかもしれませんね。
時間帯別ボールロスト
試合を6等分した集計結果
0~15分(6回)、16~30分(2回)、31~45分(8回)
46~60分(3回)、61~75分(8回)、76分~終了(14回)
合計41回
ボールを持ったラストの15分(得点が入って以降)のロストは90回ペース。
個人別ボールロストと採点
※採点は1(最高)~6(最低)
杉山(ロスト1回、採点3)・・・ナイスセーブだったが、攻撃の起点や守備のコーチングは課題あり。
田中裕(ロスト3回、採点5)・・・前後半を通じて守備に追われるだけだった。その割に多数のピンチを作られていた。ほとんど何も出来ていない。
ジェシ(ロスト1回、採点2)・・・中央に鉄壁の壁。良くやっていた。
ヒロキ(ロスト1回、採点5)・・・何もしていない。サネで臨んでほしかった。
ノボリ(ロスト3回、採点2)・・・サイドの守備は十分だった。ノボリサイドから危険なピンチはほとんどなかったと思う。課題はクロスの精度、この試合も2回はビッグチャンスを作りかけた。
山本(ロスト5回、採点5)・・・心に全く余裕なし。やはり、経験が足りなかっただろうか?
イナ(ロスト5回、採点4)・・・5バックに吸収され続け、イナの良さが消された。あと5m前にポジションを張れるような運動量が必要だろう。
ケンゴ(ロスト3回、採点4)・・・何もせずに交代。
コバ悠(ロスト2回、採点4)・・・最後の決定機を決められるか否かである。あれをニヤに叩き込める体力(筋力)が必要だろう。
レナト(ロスト5回、採点3)・・・自身は決して悪くなかったが、レナトにボールが届かなかった。
大久保(ロスト6回、採点4)・・・今季最悪の出来だろう。前節のケガの影響か、心のプレッシャーか?
森谷(ロスト4回、採点4)・・・ロストが多い。さすがに慌てたか。
ヤジ(ロスト1回、採点3)・・・悪くないプレーだった。もう少し時間があれば。。。
アラン(ロスト1回、採点-)・・・最後のロストはダメ。ゴール前に入れなきゃ。
結果 浦和 1 - 0 川崎
会場 埼玉スタジアム2002
観衆 27,197人
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