やっと勝てました。
わずか6試合の勝利なしでしたが、長く感じましたね。
ただ、選手たちの動きを見ていると、選手たちはもっと苦しんでいたことが伝わってきました。
総評は以上ですが、そんな試合を振り返ってみます。
背水の陣
ここでだらしない負け方をしたら、泥沼にはまってしまうやもしれない大事な一戦。
「心と頭の強さと、プレーの激しさを全て出してくれ!」という監督の言葉通り、試合の入りは今季のリーグ戦では最も良く、気合いが相手を押し込んでいました。
早い時間から、レナト、コバ悠と、両サイドから惜しいシュート・シーンが出ていたのも、今までとは違う雰囲気を感じました。
そして、レナト、ヤジ、大久保の3人でのカウンターで今季初の先制弾!
間髪いれずに、再びカウンターからコバ悠がPKを獲得し、レナトが決めて2点目。
このあたりから選手たちの動きが良くなり、3点目も入って、前半は狙い通りのサッカーに近づけたのではないかと思います。
やりやすいサッカー(前半)
この日の布陣は、コバ悠を除けば、それぞれの選手にとって最もやり易いポジションだったと思います。
さすがに硬さはあったものの、やり易さが選手たちを小気味良く動かし、これまでとは違った戦い方ができていたと思います。
特に秀逸だったのが大久保でしょう。シャドー兼トップ下の一人二役をきっちりこなし、フロンターレは12人で攻撃しているかのようでした。
身体が上手く動くことで頭脳も活性化し、守備の綻びもなく、相手につけ入る余裕をほとんど与えませんでした。
これまでの試合では、数人の選手がわざわざ「やりにくいポジション」を与えられ、全体的にはぎこちないサッカーを強いられていました。つまりは、公式戦で「練習」していたようなものです。
このように「試合をわざわざ難しくする」という一種の「修業的サッカー」を強いる背景には、選手のポテンシャルを大きくするなど、風間監督の何らかの狙いがあるのでしょう。そして、そのことが勝利を遠ざけていたことは確かだと思います。
そして、イライラするファンあり、または、心配するファンありと、フロンターレ・ファンに対しても一種の「踏み絵」を強いているように感じていました。「君たちは何があっても俺たちについてきてくれるかい?」という風間監督の問いかけがあったように思います。
ドイツサッカーに慣れ親しんだ感性だと思います。
そういう意味では、クラブが今まで集客してきた「スタジアムに気軽にお越しください」という方向性とは真逆のやり方であり、クラブを取り巻く環境を大混乱させる行為でもあったと思います。
こうした風間プロジェクトが良いか悪いかは時間が経たなければわかりませんが、今までの「甘すぎる」と言われてきたクラブ・カルチャーを根底から変えて行くには、ファンに対してもプレッシャーが必要かもしれませんので、あながち悪いとは思っていません。
しかし、この試合に関して言えば、そうしたハードルを全て下げて、選手たちの実力が出やすいような采配を採りました。とりあえず「踏み絵」を乗り越えて集まったファンに対し、魂を込めた試合を披露してくれたと思います。
やりにくいサッカー(後半)
後半は一転して「修業的サッカー」がぶり返しました。
大事をとってレナトが退いたのはやむを得ませんが、交代カードがイナであり、僚太を苦手なサイドに持っていくという采配。しかも、左サイドという「練習したことあるのかよ?」というポジションです。これで、コバ悠と僚太という、決してサイドを得意としない選手が両サイドに入ったことで、試合が難しくなりました。
しかし、後半開始早々、1分には僚太が持ち込んでシュート、そして、3分にはヤジ→僚太→大久保と繋いでの超決定機がありました。やりにくいはずのポジションでもこうしたシーンが出るということは、「修業的サッカー」の成果が出ていると言えるでしょう。
この決定機のどちらかが決まっていれば、試合は楽になっていたと思います。
しかし、2度目の決定機の返しのカウンターであえなく失点。僚太のサイドを突かれたわけですが、このシーンだけではなく、僚太のサイドは何度も危険にさらされました。僚太は中央エリアに関しては非常にクレバーな選手ですが、サイドとなると考えもなく動いてしまうまるで子供のような守備になります。
でも、ノボリやイナが何とかカバーしてくれたおかげで、その後の失点を1失点に抑え、見事に逃げ切ることができました。
今後も修行は続くのか?
後半にレナト→森谷という交代カードであれば、やりやすいサッカーが続いたと思います。しかし、再び修行混じりのサッカーを選択したわけですので、「そんなに甘くはないぞ!」という厳しい風間節が垣間見えます。
選手やファンが大人になっていくまで、こうした風間プロジェクトが続くのではないでしょうか?「踏み絵」はまだまだ終わってません。
しかし、「修業的サッカー」、つまり、錘を持ってプレーすることから解放すると、こんなにチームは変わるのか!ということを見せつけられた試合でもあり、選手は全員、「修業的サッカーは自分たちの実力を高めている」という実感を持てたと思います。そして、ファンの中にも私と同じような感想を持った方がいるでしょう。
風間プロジェクトは長期的プロジェクトであるので、選手たちが完全に上手くなるまで、大人の選手になるまでの間、我々ファン・サポーターは、我慢と喜びを交えながら、今後もクラブを追いかけて行くことになるのでしょう。
何はともあれ、勝利は妙薬ですので、今後に期待したいと思います。
時間帯別ボールロスト
試合を6等分した集計結果
0~15分(7回)、16~30分(4回)、31~45分(9回)
46~60分(7回)、61~75分(7回)、76分~終了(7回)
合計41回
個人別ボールロスト
7回・・・山本。これまでよりも積極的にプレーした分だけロストは増えたが、ロスト後にピンチになったわけではなく、前向きなロストであれば問題なかろう。
・・・大久保。文句なしにMOMである。シャドーであり、トップ下であり、一人二役をこなしていたことを思えば、納得のロスト数である。何より、ボールの持ち方が実に素晴らしい。さすがだと思う。ケンゴがこれくらいでやってくれれば苦労はしなかったのだが。
6回・・・田中裕。闘志あふれるプレーが続いた。ボールにもよく絡んでいたのでロストはやむ無しだが、もう少し、相手をかわす気持ちがあれば、ロストはなくなっていくと思う。
・・・ヤジ。いつも以上にボールに絡み、前線の起点となった。2トップにした効果が早速出たといえる。但し、ロストのシーンは粘りがなく淡泊なプレーの時に起こっているので、もっと、早くリリースするなど、集中してやればボールを失うことはないだろう。
5回・・・ノボリ。ゴール前でチャンスを作る直前まで行けているのだから、ラストパスをあと一歩丁寧にできれば完ぺきだ。ここの精度が上がるか上がらないかが、一流、二流の違いである。
4回・・・コバ悠。SHの割にはまあまあだった。但し、ボールを置く位置を改善しないと、これから先も大きな活躍はできない。自分にとって、どういう位置にボールを置くことが心地よいのかをもっともっと追及してほしい。ボールの持ち方が素晴らしい大久保から学ぶことは多いだろう。
・・・イナ。運動量をカバーする読みの良さが光った。他の選手たちも、要所を押さえるイナのプレーから学ぶべきだろう。ロストは何でもないシーンで発生したりしているので、少々の注意をしてほしい。
1回・・・ヒロキ。危ないことはしなかった、ということだろうか。ヒロキらしい。
・・・レナト。レナトのロストがこんなに少ないのは初めてだろう。それくらい、ノボリ、僚太、大久保、ヤジたちがしっかりとフォローできていた証だと思う。この感覚を刷り込んでくれれば、フロンターレは復活するだろう。
・・・山越。緊急登板だったが、ナビスコ先発で試合勘を取り戻していた成果が出せた。
なし・・・西部。横からのクロスやFKへの対応、もう少し何とかならんのか?と思う。今季の課題である。
・・・サネ。ヒロキにくらべればチャレンジもあったが、それでもロストは無かった。精度は上がってきている。実にすばらしい。できれば、ロングフィードなどもチャレンジしてほしい。
・・・僚太。ボランチでは安定していた。やはり、このポジションは彼の天職なのだろう。レナト、ノボリ、大久保、ヤジ、そして、山本と絡み合ってボールをスムーズに動かした。やり易いポジションでのパフォーマンスは抜群である。一方、後半のSHのプレーはいただけない。後半最初の決定機2本の後は、ポジショニングがダメで、ことごとくピンチの起点になっていた。ボランチとサイドでのパフォーマンスがこれほど違うというのは、将来のフロンターレのコンダクター候補として問題だ。練習してもらおう。
・・・中澤。最後を〆てくれたという意味ではさすがと言える。コバ悠の動きが悪かっただけに、もう少し早く投入していれば、2失点目は防げたのではなかろうか。
結果 川崎 4 - 2 仙台
会場 等々力陸上競技場
観衆 14,739人
もう少し多いように見えましたが。
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