「去年は勝ち負け以前に、試合を見に来ても、面白くなかったよなあ。」
「カテゴリーが違うとはいえ、今日みたいな面白い試合が良いよね。」
「やっぱ、ゴールが入ると面白いよなあ。」
「それに今日のゴールは2つとも素晴らしかった!」
駐車場に向かう途中、私の後ろを歩いていたサポーター同士で、こんな会話があった。
この試合、サポーターを満足させる条件がかなり揃っていたのではなかろうか?そんな試合だったと思う。
もちろん、バックラインのチョンボによる先制失点はいただけない。ロングボールの対応を誤った西河だけではなく、間に合っていたにも関わらず、シュートコースを切らなかった前田も全くの同罪だ。
しかし、この2人、いや、SBも含めた守備陣は、甲府の得点源であるダヴィと高崎を完封したことも事実だ。昨シーズン終盤のボロボロ・ディフェンスに比べれば、はるかにマシになった。
一方の攻撃陣は、先制失点を食らうまでは良くなかったが、後半途中からは良くなったように思う。日程不利の甲府が疲れ始めるにしては早い時間だったので、モンテとして修正できたのだろう。
そんな試合だったが、今日は「データ分析」と題したように、この試合のパスについてデータを作ったので、考えてみたいと思う。
前半
いつもの布陣図であるが、今日は、各選手がどんな方向へパスを、どの程度の回数行ったかを表現してみた(FWとGKは除く)。
図中のボールの意味は、選手が出したパスの方向である。ショートパスは内側、長めのパスは外側に記した。黄色い数字はパス数、()内が攻撃的な前方向のパスだ。
意思を持ったパスだけをカウントした。クリアーはパスではない。
前半、モンテは全部で74本のパスをトライした(FWとGKを除く)。その内、攻撃的な前方向へのパスが42本、守備的なヨコ&バックパスが32本だった。モンテの3トップ分をある程度加えたとしても、せいぜい100本だろう。ちょっと少ない。
パス数が少ない原因、つまり、モンテの攻撃機会をなかなか増やせなかった原因は、モンテの右サイドとセンターバックだろう。
前半は、マサルがどこにいるのか全然わからなかった。コバ亮も攻撃機会がほとんどない。甲府の柏選手をケアしていたのだろうか?それなら、彼にやられてはいけない!
センターバックもダヴィと高崎につきっきりで、パスどころではない。ほとんどがクリアーだ。ロングボールを放り込まれると、なかなかマイボールにならなかった。
目立ったのは石竜のボールキープと、宮阪のボールタッチ数くらいだった。時折、石竜から前線にアバウトなパスが出て、中島が走るシーンが数少ないチャンスだった。
とうわけで、前半のモンテは面白くなかった。
とはいえ、宮阪のボールタッチ数がかなり増えてきたのは良い傾向だ。強豪甲府相手にこの調子であれば、この先も期待が持てるだろう。まだまだ、ヨコ&バックパスが中心で、前を向いたパスが少ないので、練習を重ねて欲しい。前線には3枚もFWがいるのだから、中盤選手が相手を振り切る機会が増えれば、シュートシーンはどんどん増えると思う。
当然、ゴールも増える!
前半に良かったもう一人の選手は船山である。トップ下のようなポジションを占領し、何度か、良いパスを出していた。このくらい高い位置だと、彼の良さが出るのかもしれない。今後も注目していこう!但し、彼がこのポジションを占領するとマサルが活きない。。。
後半
途中からミヤが入り、船山のポジション(正確にはやや下がり目)に入った。図中では左上欄外に同様の記載をしている。
後半、モンテのパスは全部で81本に増えた(FWとGKを除く)。その内、攻撃的な前方向へのパスが53本、守備的なヨコ&バックパスが28本だった。前半に比べて改善した様子がわかる。
立ち上がりこそチョンボで早々に失点し、スタジアムにはため息が漂った。しかし、ピッチ上を見る限り、下を向いている選手はあまりいなかったように感じた。何らかの自信がつき始めているのかもしれない。
慌てなければ逆転できる!
昨年のように、「1点獲られたら勝ちはない」とは誰も考えていないようだ。
後半、マサルのポジションが微妙に変わったように感じた。前半は右サイドで消えていて、コバ亮のスペースも潰していたが、ちょっと内側に入ったり、完全に左サイドにポジションをとったりと、ピッチを広く使うようになった。
過去の試合でもそんな気がするのだが、マサルは中央か左側にいた方が良さが出る。同点ゴールのシーンも、左サイドラインからドリブルで進入し、ペナ左外側からシュート性のクロスを上げている。
マサルという選手、非常に波があるが、時に決定的なプレーをする選手だと思う。松本戦でのゴールもそうだが、この試合のアシストも十分にJ1クォリティである。いや、J1上位クラブのクォリティであろう。
今後のモンテは、マサルをどう活かすかが戦績に直結するように思う。彼のスーパー・プレーが出れば出るほど、勝ち点3を積み上げることができるような気がする。
マサルが活き活きすると、サイドのスペースが空くのか、コバ亮の活動も一気に活発化する。右サイドを駆けあがるシーンが目に見えて多かったのではなかろうか?両選手のパスが大幅に増えた。
マサルの出来はモンテの右サイドを決め、試合に大きく影響するのかもしれない。
その一方で、宮阪と石竜という選手は、マサルと正反対の選手である。この試合、この2人だけは終始安定したパフォーマンスを示していた。但し、前線への決定的なプレーはほとんどない。まあ、宮阪はFKを決めたので、座布団1枚ではあるが。
この2人の安定的な選手と、マサル&コバ亮というジョーカーを上手く組み合わせることが今季の昇格争いを制する要因かもしれない。
船山に代えてミヤを入れた意図はその辺りにあるのかもしれない。ミヤの動きを見る限り、マサルが気持ち良く動けるようなカバー中心のポジショニングをしていたように見えた。ミヤという選手はそういう献身的な選手だ。フル出場は難しいかもしれないが、重要な選手だと思う。
最後に前線の3トップについて
彼ら3人は少なくともJ1クォリティであると思う。ハセやフルよりずっと良い。従って、中盤より後ろの選手がしっかり仕事ができれば、前の3人の誰かがゴールを決めてくれるだろう。少なくともJ2ではね。
一方、懸念材料は、彼ら3人によってはじき出された攻撃陣のモチベーションだ。テツロー、伊東、北村、廣瀬、川島等々。
テツローや川島はボランチの一角に入りこむべきだと思うが、上述したように、安定駒の宮阪とジョーカーのマサルの枠は埋まっていると思われ、船山の枠しか残っていない。
FWはもっと競争が厳しい。J1クォリティのレギュラーと戦わねばならないのだ。彼ら若手が腐らないような采配が求められる。
これは今季最大のリスクである。
~蛇足~
春分の日なのに雪降る山形、ノーマルタイヤで参戦しましたが、結構、ドキドキものでした。
帰りの山形自動車道、山形蔵王IC~宮城川崎IC間がチェーン規制。とはいえ、路面状態は問題なしということで、そのまま突入、笹谷トンネル手前までは小雪が舞い降るものの路面はOK。
しかし、トンネルを抜けた笹谷IC周辺はウェットなシャーベット状の路面、時速50kmでユルユルと進み、後続車両にバンバン抜かれながらも、無事に切りぬけました。
次回はちゃんとした天気で走りたいですね。
結果 山形 2 - 1 甲府
会場 NDソフトスタジアム山形
観衆 5,736人
よろしければ「ポチ」っとお願いします。

