先週、オフィシャルHPにスポーツ山形21の2009年度決算ならびに2010年度予算が公表されました(過去分も併記)。仕事柄、この手の財務諸表を見ると、その企業の内情を想像しちゃうんですね。今日は、財務分析者の視点で、モンテディオ山形のビジネスを分析してみましょう。
http://www.montedio.or.jp/pdf/2010jigyo_03.pdf
SY21の過去~2009年度の収支を見る限り、基本的にわずかな黒字と赤字が繰り返されています。実に慎ましい経営を続けてきたんですねえ。やっぱり、上杉鷹山の国なんでしょうか?
J2だった2008年度までは、売上5~7億円、トップチーム人件費2~3億円というクラブでした。それが、J1初年度の2009年度は、売上11.6億円、トップチーム人件費5.7億円と概ね2倍になりました。J1効果はしっかり出ていますね。
さて、欧州サッカークラブの経営分析では、収入面を、①入場料、②マーケティング収入(スポンサー)、③放映権収入に分けており、それぞれが1/3ずつ程度が望ましいようです。
2009年度のモンテの場合はどうかと言うと、①入場料収入4億円、②マーケティング収入(スポンサー、補助金、募金)6億円、③放映権収入(J分配金?)2.5億円となっています。放映権がJ分配金で良いかどうかわかりませんが、こんな感じです。若干、マーケティング収入偏重ですが、ボチボチ分散されています。
2010年度予算はどうかと言うと、売上13.3億円、トップチーム人件費6.7億円で、収入の内訳が、①4.4億円、②6.5億円、③2.5億円となっています。2009年度比で入場料を伸ばそうという狙いですね。
ところで、入場料収入ですが、モンテのシーチケ割合はかなり低い印象を受けます。
シーチケ売上/入場料収入を見ると、2009年度はわずか18%で、2010年度予算は25%に引き上げようという目標です。4000枚くらいは売れたようですので、だいぶ近づいたと思われますが、それでも低いですね。これだけ収入が未確定では、投資(強化)したくても、普通はできません。
「シーチケ=確定している年間収入」ですから、クラブ経営を考えると非常に重要だと思います。バラ売りのチケット収入は水もので、天気が悪い、チームの調子が悪い、運動会や花火大会などのイベントと重なったなど、悪条件が揃うとガクンと落ちます。経営上、安定した多くの収入を見込める方が、年間予算も立てやすく、つまりは、チーム人件費を捻出しやすいですよね。
そして、連動して、スポンサー集めの交渉力にも影響します。たとえば、2万人収容のNDの半数の1万席がシーチケで売れれば3億円くらいの年間収入が確定すると同時に、毎試合、少なくとも1万人以上の動員が期待できます。そこにバラ売りが乗っかって1万5000人という構図でしょう。2010年度の目標平均入場者数ですね。
そうすれば広告価値も高まり、連動してマーケティング収入も増えるというのがサッカー界のビジネスモデルです。でも、モンテのシーチケはまだまだ4000枚程度で、スタジアム・キャパの約2割です。まだまだですね。
こう考えちゃうと、ホーム開幕戦を利用して、サポーターを脅すかのような手段を取ってでもシーチケ会員を増やそうとした気持ちもわかるような気がします。実に切実です。私が経営者だったら、似たようなことをやったかもしれませんね。たとえば、シーチケ会員にはホーム開幕戦チケットを1-2枚追加販売するとかね。
というわけで、遠方の方に無理は申し上げませんが、NDスタ周辺の皆さんにはシーチケを買ってやってほしいですねえ。
もちろん、わが家はフロンターレのシーチケ会員ですが、今季からモンテの賛助会員にもなりましたよ(山形の実家が自営業)。1口ですけど、少しでも協力しようと思いましてね。
2010年シーズンはまだホーム1試合消化しただけです。皆さんも、シーチケ会員をご検討ください。
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