「ゴランノスポン」 | 本の話がメインのつもり

本の話がメインのつもり

気まぐれに選んだ本を読みながら、何となく見つけたジャンクな菓子ばかり食べます。

ゴランノスポン (新潮文庫)/新潮社


町田康さんの短編集
「ゴランノスポン」を読みました。


”僕たち”はいい感じの仲間たちと
すげぇいいとか最高だとかいいながら
ライブ行ったり居酒屋に行ったり
カラオケに行ったりして毎日を過ごす。
             「ゴランノスポン」



読書会でお借りしました。
相変わらずの町田節が炸裂する
いい感じの七編が収録されています。

特に表題作の「ゴランノスポン」と
「末摘花」が好きですね。

「末摘花」は他のところで既読だったんですが
またしっかりと読んじゃいました。
タイトルのとおり、源氏物語の「末摘花」の現代語訳(?)です。

町田さんの古典、クセになりそう。
現代の言葉を古典にがっつり挟み込んでくる技が
たまらないですね。
頭中将のキャラクターが変すぎて好きです。

そして「ゴランノスポン」は
序盤の気味の悪いくらい
”いい感じ”連発されていることによる
”いやーな感じ”が
何ていうのか、そういうのは
ほんとよくわからないんですが
社会批判めいた具合ですかね。
そんな印象があって逆にロックな印象で最高でした。

町田作品の深みにはまりつつあります。
ありがとうございました。