「ぼくらの少年探偵団」少年たちの推理にわくわく | 本の話がメインのつもり

本の話がメインのつもり

気まぐれに選んだ本を読みながら、何となく見つけたジャンクな菓子ばかり食べます。

みんなの少年探偵団 (一般書)/ポプラ社

豪華:ぎゃーーぎゃーーぎゃーーぎゃーー /5
おもしろい:42424242 /5


「みんなの少年探偵団」を
読みました。


『永遠』万城目学
 身寄りのない双子が老人のもとに預けられた。
 二人は学校に通っていなかったが、お互いに
 助け合い、知識を多く蓄えた。

『少女探偵団』湊かなえ
 カスミは体操の大会で失敗したことでひどく落ちこんでいた。
 祖母はカスミに自分が体操をやっていた頃の
 大冒険の話をしてくれる。

『東京の探偵たち』小路幸也
 依頼人が吸血鬼に襲われるというよくわからない事件が
 あり、”俺”は困っていた。ババアに報告したら、ヨシオという
 人物を紹介され、たずねてみることに。

『指数犬』向井湘吾
 老人からもらった魔法の犬がどんどん増えて、
 逃げ出してしまった。井上君と野呂くんは探しに出かけたが
 膨大な数になった犬たちに逆に追い詰められてしまう。

『解散二十面相』藤谷治
 二十面相は明智小五郎と少年探偵団たちの快哉を苦々しい
 思いで眺めていた。警察に捕まってもどうせ自分は法で
 裁かれることはない。二十面相はもうやめたいと考えていた。


少年探偵団のオマージュとなる
作品集です。

豪華な作家陣が
様々な切り口で少年探偵団を
描いていて、面白い1冊でした。

あまり少年探偵団をじっくり読んだ記憶が
なくて、なんとなーくの基礎知識しか
ないのですが、それでも十分楽しめましたよ。

ただ、元ネタが生きている雰囲気の
話もありましたけどね。
そういうのちょっとどういうことか
気になっちゃいますよね。

万城目学さんの『永遠』、
藤谷治さんの『解散二十面相』が
お気に入りです。

『永遠』は、ちょっとネタバレすると
もったいない感じの短編なので
ふれないでおきますが
好みのお話でした。
双子の将来を想像すると
ニヤニヤがとまらない1作です。

『解散二十面相』の方は
こういうの”メタ”っていうんですかね。
もう、推理のネタになるような
ドッキリな仕掛けをつくるのに
うんざりしちゃった二十一面相のぼやきが
つらつらと……。
結構笑えましたよ。

少年探偵団のシリーズを
懐かしいと思える方に
ぜひオススメしたい一冊です。
本編をよく知ってる方が楽しめそうですね。