「金を払うから素手で殴らせてくれないか?」何ですかこのすごいテンポ | 本の話がメインのつもり

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気まぐれに選んだ本を読みながら、何となく見つけたジャンクな菓子ばかり食べます。

金を払うから素手で殴らせてくれないか?/講談社

テンポすごい:51515151 /5
笑:プップップップッ /5


木下古栗さんの
 「金を払うから素手で殴らせてくれないか?」を
読みました。


『IT業界』
 OLの私は、友人咲子から「異業種交流会」へと
 誘われたが、当日いきなりキャンセルし職場の
 上司からの憂鬱な頼みごとを聞きに行った。

『Tシャツ』
 日本人の妻を亡くし故国へと戻ったハワードは
 中年となって日本に戻ってきた。空港で少年にぶつかって
 ジュースをかけられてしまい、その場でTシャツを買って着た。

『金を払うから素手で殴らせてくれないか?』
 鈴木は上司の米原とともに、失踪した米原を探しに出かけた。
 米原の自宅、スーパー銭湯すし屋など、彼が好みそうな場所を
 あちこち楽しみつつ探し始めた。


はじめての作家さんですが
タイトルが面白そうで
図書館で借りてみました。

どの短編も斬新で
面白かったですよ。

独特のテンポ……というか
急速回転過ぎて
ちょっと目を離すと
置いていかれます。

特に「Tシャツ」の
スピード感がすごかったですね。
要点以外読み飛ばす感じの読み方だと
確実に何がどうなったか分からなくなります。
たった1行で重大なことを
さらりと言っちゃってたりして。

この3編の中だと
やはり表題作が好きですかね。

他の作品も読んでみたいですが
ウィキペディア見たら
この作家さんは
下ネタ系の作品が多いらしいんですよ。

この作品はあんまりそんな感じじゃ
なかったんですが
他の作品はその路線なんでしょうか。

迷うところですね。