「美雪晴れ」澪ちゃん、いよいよ自立か……。 | 本の話がメインのつもり

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気まぐれに選んだ本を読みながら、何となく見つけたジャンクな菓子ばかり食べます。

美雪晴れ―みをつくし料理帖 (時代小説文庫)/角川春樹事務所


一気読み:♪♪♪♪ /5
おいしそう:食食食食 /5


高田郁さんの
「美雪晴れ」を読みました。


『神帰月――味わい焼き蒲鉾』
 卵の黄身を使った鼈甲珠を売り吉原にいる幼馴染を
 身請けしようと考える澪。鼈甲珠を作ったときにあまる白身で
 蒲鉾を作ろうとするがどうしても上手くできない。

『美雪晴れ――立春大吉もち』
 初午の日に一柳の女将となることが決まっている芳と澪は、
 正月に一柳に招待された。一流の板場を見た澪は自身の
 料理との大きな差に愕然とし悩む。

『華燭――宝尽くし』
 いよいよ芳が柳吾に嫁ぐ日が近づいてきた。澪は宴に出す料理を
 考えるのに忙しい。やがてつる家を離れることになる澪の代わりに
 柳吾が紹介した料理人もやってくる。それはなんと政吉だった。

『ひと筋の道――昔ながら』
 大火に襲われた吉原の再建が進んでいた。鼈甲玉を吉原で
 売り、友の身請銭を稼ごうと考える澪に焦りが生じた。澪は
 つる家での仕事を休み、桜の季節限定で鼈甲珠の売出しを考える。


江戸の女料理人
澪ちゃんが活躍する
みをつくし料理帖シリーズ
すでに9作品目なんですねー。

登場人物もどんどん増えてきて
昔のエピソードなんかは
すっかり忘れちゃってるのですが、
それでもきちんと楽しめました。

いよいよ澪ちゃんの自立が
現実的になってきた今回ですが
ずっとつる家とともに成長してきたことを
考えると、どうしてもさみしくなっちゃいますね。

この作品ってほとんど全ての
登場人物がお互いに気遣いあって
ほわーんと温かい雰囲気を出していて
癒されますよ。

こういう人間関係を作れるような
人間になりたいですねー。

次回も楽しみです。