- トラップ・ハウス/光文社
トラップ: /5
ミステリ: /5
石持浅海さんの
「トラップハウス」を読みました。
多くのメンバーが大学卒業を控え、
同期旅行を企画した男女10人は
トレーラーハウスに
宿泊することになっていた。
ところが初めに来ているべき
メンバーの古木がいない。
気付くと9人は水道もガスも
止められ、いたるところに「罠」が
仕掛けられたトレーラーハウスに
閉じ込められてしまった。
お久し振りの石持作品です。
やはり雰囲気が独特ですね。
リアリティはあまりなく、
淡々と進むストーリーは
演劇でも見ているみたいな気分に
なるんです。
現実ではありえない展開で
行動の動機も、謎解きも、
どこか舞台の上の「作り事」という感じで、
読者も「これは作り事」と理解して
楽しむ作品という感じですね。
トレーラーハウスの中ということと
メインのトラップが「画鋲」という小ささで
迫力に欠ける点は否めませんが、
まぁ楽しめた作品でした。
軽く読むのにいいですね。
事件の動機とか行動とかに
整合性を求める人には
ちょっとオススメできないかも、です。