- インシテミル/文藝春秋
のめり込み:/5
- 怖い:
/5
米澤穂信さんの
「インシテミル」を読みました。
結城は車が欲しくて本屋でアルバイト雑誌を
見ていた。
するとそんな雑誌とは縁遠そうな
近寄りがたい美人が
雑誌の見方を教えて欲しいと話しかけてきた。
その女性、須和名が見つけた明らかに誤植だろうと
思われるアルバイト募集に
結城も応募し、採用されてしまう。
<人文科学的な実験>だという怪しいアルバイトに
警戒心が高まるが……。
一気に読めてしまった作品です。
よくある舞台でよくある展開と
いえなくもないのですが、
米澤マジックですかね。
引き込まれます。
読み始めたら、そのまま最後まで
読まないと気がすまないです。
アルバイト情報誌に記載された
破格の報酬を求めて集まった人々が
密室で精神的に追い詰められ、
殺し合いのゲームをさせられます。
そんな極限状態の中、
犯人当てをしたり、
殺されないように知恵を絞るという
凄まじいお話……。
主人公と一緒に
ドキドキしてしまいます。
ちょっと怖かったですが、
その刺激がたまらない、そんな作品でした。