ふわふわ感: /5
妙にリアル: /5
宮下奈都さんの
「田舎の紳士服店のモデルの妻」を
読みました。
ブログのお友達naminnieさんに
お借りしました。
梨々子(りりこ)の夫達郎はうつ病と
診断された。
達郎は仕事を辞め、
梨々子と息子の潤と歩人(あると)とともに
田舎へと立つ。
梨々子は幼稚園の母友達である筒石さんに
10年分書ける分厚い日記帳をもらい、
田舎での日々のことを書き留めることをはじめた。
何だかフワフワした感じの
お話でした。
ドキドキするような展開もなく、
ただ梨々子の田舎での生活が
薄ぼんやりと描かれています。
しかしだからこそ妙にリアルなんですよ。
日々の生活って
こんな感じだなぁ、と
そう思ってしまいます。
母友達の自慢話のメールを見るのが憂鬱だったり、
自分に関心をしめさない夫が嫌になってみたり、
息子たちのちょっとしたことで
喜んだり、落ち込んだり……。
そんな正直パッとしない生活の連続で
田舎に越すときにもらった10年分の日記が
埋まりつつある、その最後にフワーっと
明かりのようなものが灯ります。
普通の毎日でも
いいじゃないか、と
読後は明るい気分になれましたよ。
naminnieさん
ありがとうございました。